皇室の御安泰を真剣に考へる秋

産経 正論
東京大学名誉教授・小堀桂一郎 皇室の御安泰を真剣に考へる秋
2011.11.23 02:57
 平成21年元旦の本欄に於(お)いて、筆者は、「皇位継承に制度的安定を」と題して見解を述べる機会を得た。
それは、標題に云ふところの制度的安定を図る研究は或る民間の組織によりほぼ完了したので、
後は、その方策の実現を政治の力に俟(ま)つばかりであるとの含みを持たせた意見表明だつた。
 ところが、その夏に政権交代といふ事態が発生し、新たに政権の座に就いた民主党内閣の下では、
この問題についての正統性に則つた論議は到底望めないと判断し、
以後、皇室典範の再検討に関はる議論には公の場での発言を控へ、沈黙を守ることにしてゐた。

≪宮内庁長官の発言には疑問≫

ところで、宮内庁の羽毛田信吾長官は去る10月27日の定例記者会見で、
現行の皇室典範には〈皇位の安定的継承という意味で課題がある〉との旨を述べた由である。
〈課題〉といふのは、これから解決しておかなくてはならない問題性、難点といふ意味であらう。
この日の会見での羽毛田長官の発言は、英国の王位継承法に、継承順位を男子優先から
男女の別を問はぬ長子優先へと改める動きがある
(10月29日に英連邦首脳会議で法改正に合意が成立したと報じられてゐる)との報道についての
感想を求められての答へであつたさうである。
英王室の王位継承法にどの様な改定が行はれようと、それはその国固有の歴史と
当面の事情や輿論(よろん)の動向に従つてのことであらうから、
我々はそれを唯(ただ)静観してゐればよろしく、何らの注釈も意見も挿(さしはさ)む必要がない。
然(しか)し、宮内庁長官が右の外国の事情を何故か念頭に置いた様子で、
我が国では幾人かの女性皇族の方々が結婚に近い年齢になつてをられる時、
皇位継承の安定と(女性宮様方の今後の)ご活動といふ意味で課題が生じてゐる、
と述べてゐる点については批評と注釈が必要であらう。
先づ、皇位継承の安定といふ事については、
現在、今上天皇の次代以下の世代に皇位継承権者がお三方居(お)られる。
その意味で、皇位の将来は実は安定してをり、謂(い)はば問題がない。

≪負担軽減目的なら皇族増加も≫
問題はむしろ、現在の継承権者が現実に皇位にお即(つ)きになつた将来に於いて、
その陛下のお近くに在つて公務を御支へ申し上げ、必要に応じて代行をも務められる皇族の数があまりにも少く、
且(か)つ、当分その増加を期待することができない、といふ点にある。
その脈絡に関してならば、宮内庁長官の所見に云ふ、女性皇族が御(ご)結婚によつて皇籍を離れ、
一民間人となることへの疑問、従つて女性の宮様が結婚されても依然として皇族の身分を保たれ、
両陛下の公務の補助・代行を務められる様に法改正するのが課題だとの着想は首肯できる。
但(ただ)し、かうして創立された女性皇族を中心とする新しい宮家が皇位継承の安定に寄与し得るか否かは、
その結婚のお相手となる男性の血統によつて決ることであり、
直接には長官のいふ所の安定にはつながらないと考へるべきである。
差当つては、どこまでも皇室の御公務の御負担の軽減といふ点に貢献する存在と受けとめておくのが適当である。
誤解を招かない様に付記しておくが、皇位継承の安定にも寄与し得る形での女性宮家の創立といふことも
もちろん可能である。それは右に記した如(ごと)く、今後、結婚される女王様方の御配偶が、
血統の上で皇統につながつてをり、且つ、それが、なるべく近い過去に於いて、
そのつながりが証示できる様な方であれば、その御当人ではなくとも、その次の世代の男子
(母方の血筋からしても、皇室の血を引いてをられることが明らかなのであるから)が、
皇位継承権を保有されることは、系譜の論理から言つて、道理に適(かな)つたものになる。

 ≪法改正は些小の修正で済む≫
以上に記したことは、現行皇室典範の比較的軽微な改正を以て実現できる事項である。
肇国(ちょうこく)以来厳修されてきた我が国の皇位継承上不易の三大原則
(念の為(ため)記しておくならば、〈一 皇祚(こうそ)を踐(ふ)むは皇胤(こういん)に限る〉
〈二 皇祚を踐むは男系に限る〉〈三 皇祚は一系にして分裂すべからず〉の三項)については、
事新しく再検討を促す必要は全く無い。宮家の増設といふ目的のためには、
法規運用技術上の観点から現行法に些小(さしょう)の修訂を施せば済む事である。
従つて一片の醜聞に終つた曾(かつ)ての「皇室典範に関する有識者会議」の如き
仰々しき委員会めいたものを組織する必要もない。少数の良識ある法曹家及び国史学者に委託すれば
然るべき改訂が成就できるであらう。
3月の東日本太平洋岸大震災に際しての被災民の救恤(きゅうじゅつ)と慰撫激励の上で、
国民統合の象徴としての天皇と皇室の御仁慈が如何に貴重であり、又有難いものであるか、
国民全体が又改めて認識を深めたところである。皇室の御安泰と御清栄は即(すなわ)ち
国民の安寧の最大の拠(よ)りどころである。
今又、その事を真剣に考へるべき秋(とき)になつてゐる様である。
(こぼり けいいちろう)

http://sankei.jp.msn.com/life/news/111123/imp11112302580000-n1.htm

寛仁殿下×櫻井よしこ 対談

文藝春秋平成18年2月号
寛仁殿下×櫻井よしこ 対談

櫻井
皇室典範を改正しようという一連の流れの中で、非常に気になるのは
拙速な議論に反対する勢力に対して、まことしとやかに「これは陛下のご意志です」と言って
反対論を封じ込めようとする動きがあったことです。

櫻井
以前も似たケースがありました。この時も強い反対論があったのですが、
推進派であった当時の柿沢弘治外務政務次官や橋本恕中国大使らが
「これは陛下のご意志である」と言って反対論は消えてしまいました。
私は、これを大変不審に思いまして取材したのですが、
陛下がいつ、どこで、誰に対してご意志をもらされたのか
柿沢さんもとより誰一人答えることが出来ませんでした。
つまり実体のない話しだったのです。

2011年12月4日 報道ステーションSUNDAY

2011年12月4日 報道ステーションSUNDAY
櫻井よしこ氏
宮内庁の祭祀の所を簡略化したり負担軽減を量るというのは、ご皇室の在り方として
その皇室の本質を削るものであるから、間違っていると思います。
3.11の被災地で両陛下が瓦礫の山に向かって頭を下げられている。
そのお姿を見るだけで国民はすごく感動するのですが、
その感動を起こさせるお二方の存在の理由をいうのは、
やっぱり常日頃から国民のために祈ってくださっているというのがあると思うのですね。
それをそんじょそこらの政治家が行って同じことをしても私たちがしても何の意味もない訳で、
やはり祈りの存在であるということをやっぱり私たちは忘れてはならないわけで、
そのようなお二方の一番大事な所をお守りしながら、他の方で代替できるような事は代替なさっていただく、
というのがいいんじゃないかと思いますね。

(長野智子氏)女性宮家創設案について…この羽毛田長官の考えについてはどういうふうに思われますか。

実はですね、昨日の夕方、朝日新聞から取材を受けたんです。
ですから皆様と同じグループとだと思うんですけれども。
私は「羽毛田長官が女性宮家の創設という事をおっしゃったのは出過ぎた行為ではありませんか」
と申し上げたんです。
羽毛田長官としては皇族の皆さん方の数を増やして、
ご負担を軽減するにはどうしたらいいかと問題提起を、
これはもう当然だと思うのですが、その数を増やすという具体的な手段として
女性宮家の創設ということをおっしゃったのであるとしたら、
これは長官が敬虔に口にすべきではないと思いますよ、と朝日新聞の方に言いましたら、
いや我々もそこを長官がそのようにおっしゃったのかどうか、
確かに読売新聞はそういうふうに報道したんですよね、だけれども朝日が取材したところによると、
羽毛田長官は「私はそのような事は言っていない」というふうに否定なさったというんですね。

(長野氏)男系天皇、女系天皇について…例えばなんですけど、愛子さまのお子様、
このお子様が男の子であっても女系の男子になるということですね。
こうした女系の方が天皇ではなぜいけないのでしょうか。

いけないという事ではなくて、皇室の歴史を見るとですね、
神話の時代からもう2670年以上も続いているわけですね。
この長い歴史の中ではいわゆる男系男子の方が居られなくて大変苦労した時代もあるわけですね。
その時に私たちの先人達は日本国の核心を成す皇室の在り方として男系男子を一所懸命探したわけですね。
彼らが本当に苦労して今日まで男系男子で繋いできました。
その長い伝統をなぜ今私たちが然したる理由もなく変える事が許されるのかしらという、
いけないとかいいとかっていう事以外に、それ以前に、
やっぱりこの長い伝統をしっかり守る努力をまずする事が大事だと思うのです。
昭和天皇は男子が産まれなかった時に旧皇族から養子を迎えようとしたこともあった。
そうまでして男系で繋げようと努力をなさった。
その事について非常に参考になる事例があるんですね。
昭和天皇の場合は最初のお子様4人が内親王さまで、女性ばっかりでしたね。
その後に今の陛下と常陸宮さまがお産まれになったんですね。
昭和6年ですから満州事変の年ですよ、もう日本が騒然としていた年に
4人目のお子様厚子さまも内親王さまであったという事で、元老の方を呼んでですね、
なんとか皇室典範を改正して養子を迎えたいとおっしゃってるんですね。
その時に、まだまだそこまで行かないでちょっとお考えになったらどうですかという事で、
結局そこは取り止めになったんですが、それが昭和6年。
昭和天皇もご自分の女のお子さまを女系天皇の始まりになる天皇に据えようというのではなくって、
男系天皇を繋げるという努力をなさった訳ですね。
私たちの世代で、今まだ悠仁さまがいらっしゃいますから、
天皇がずっとこれから男系男子で繋いでいくのに30年40年50年60年ぐらいの時間が有る訳で、
その間にどうして皆一所懸命もっと皇室の事を学んで、
それから女系と女性天皇の違いが 判らない政治家もまだ居るわけですよね。

(長野氏)政治家にも居ますか。

小泉さん自身が女性天皇と女系天皇の違いが判っていませんでしたよね。

(長野氏)判っていないであの有識者会議でやっていたということですか。

そうです。有識者会議は大変にけしからん会議でですね、
あの時吉川さんという元東大総長のロボット工学の専門家がですね、
あの報告書をまとめるに当たってこう言ってるんですね。
「歴史感や国家感でこの案を作ったのでは有りません。」
これは2005年11月21日の記者会見で堂々とおっしゃった。
日本国の歴史とか文明とかですね、そういったものの粋である皇室を論議するのにですね、
歴史感や国家感、そんなものは考えませんでしたと。
しかもその時の総理大臣が女系天皇と女性天皇の違いも認識していなかった。
そのように本当にわが国の歴史文明に対する、もう侮辱であるとも言うようなですね、
そのような勉強不足の中で女系天皇を打ち出したというのは、私はやはり拙速に過ぎると思いますね。

尊厳と国益を護る会

青山繁晴氏ら自民有志が「尊厳と国益を護る会」
2019.6.12 16:06
自民党の有志議員ら5人が12日、国会内で記者会見し、
父方の系統に天皇を持つ男系の皇位継承の安定など、保守の立場で課題解決を目指し行動する議員グループ
「日本の尊厳と国益を護(まも)る会(護る会)」を発足させたと発表した。
記者会見を行ったのは、会の発起人である鬼木誠、高木啓、
長尾敬の3衆院議員と青山繁晴、山田宏両参院議員の計5人。
男系皇位継承に加え、北海道で中国資本、長崎県対馬市で
韓国資本による不動産買収がそれぞれ進んでいる現状を踏まえた外国資本による土地買収の拡大防止、
「スパイ防止法」の制定を目標の柱に据えた。今後の活動を通じて政府に立法作業を促していく方針という。
青山氏は「与党がやるべきを、やらざるままになっているものに取り組んでいく覚悟だ」と述べた。
https://www.sankei.com/life/news/190612/lif1906120029-n1.html

自民「国益護る会」、男系継承維持へ年内提言 初会合
2019.6.20 17:01
保守の立場から課題解決を目指して行動する自民党有志議員のグループ
「日本の尊厳と国益を護る会」(護る会)は20日、国会内で初会合を開き、
年内に父方の系統に天皇を持つ男系皇位継承の安定に向けた考えをまとめ、政府に提言する方針を確認した。
代表幹事に決まった青山繁晴参院議員は「党はやるべきをやらずにきてしまっている。
一致できる点で一致して、前に進めることが肝要だ」と述べた。
護る会は外国資本による土地取得の規制、スパイ防止法の制定に向けても政府に具体的な施策を促す。
会合では、夏の参院選後に安倍晋三首相による内閣改造・党役員人事が想定されることを踏まえ
「任命権を持つ首相に、閣僚や政務三役が日本国籍であり、
二重国籍ではないことを確認するよう申し入れるべきだ」との意見も出た。青山氏も前向きな姿勢を示した。
https://www.sankei.com/life/news/190620/lif1906200025-n1.html

旧宮家男子の皇族復帰を可能に 自民有志の提言案
2019.10.21 05:00
安定的な皇位継承に向け、自民党の保守系有志議員による「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」
(代表幹事・青山繁晴参院議員)がまとめた提言案が20日、分かった。
例外なく父方に天皇がいる男系の継承を堅持し、
旧宮家の男子の皇族復帰を可能とする皇室典範の改正か特例法の制定が柱。
23日に正式決定後、安倍晋三首相や自民党幹部に直接手渡す方針だ。
提言案では、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設について、
婚姻した民間人男性が皇族となり、男系継承の伝統が途切れる女系天皇の呼び水になりかねないことから、
否定的な見解を示す。
男系維持のため、旧宮家の男子が現在の皇族の養子か女性皇族の婿養子となるか、
国民の理解に基づく立法措置後、了承の意思があれば皇族に復帰できるようにする。
現在の皇位継承順位は一切変えないことも明確化する。
https://www.sankei.com/life/news/191021/lif1910210004-n1.html

「女系天皇」を危惧 「王朝変わってしまう」自民有志提言
2019.10.21 07:21
自民党の「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(代表幹事・青山繁晴参院議員)が、
皇位の男系継承堅持のための具体策を提言するのは、
政府が今後本格化させる安定的な皇位継承に向けた議論の中で、
前例のない女系天皇への道が開かれることを危惧するためだ。
提言を安倍晋三首相に直接手渡すことで政府の動きを牽制(けんせい)する狙いもある。
皇統は126代にわたり、父方の系統に天皇を持つ男系で維持されてきた。
女性天皇は10代8人いたが、いずれも父系をたどると初代の神武天皇に行き着く男系だ。
女性天皇の子が即位した「女系天皇」は存在しない。
ただ、現在皇位継承順位を持つ年少の男性皇族は、秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さましかおられない。
自民党には男系継承を重視する声が多い一方、
主要野党には女性天皇や、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる女性宮家を認める意見が強い。
平成29年に成立した上皇さまの譲位を可能とする譲位特例法では、
付帯決議で「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」などを速やかに検討するよう求め、
女性宮家創設を検討対象とした。
護る会はこうした流れを警戒し、提言案では「二千数百年にわたり変わらず受け継がれてきた、
かけがえのない伝統を、ひとときの時代の価値観や判断で断絶することは許されない」と明言した。
その上で、一度も存在したことがない女系天皇を認めれば、
「異質の王朝」「天皇ならざる天皇」を生み出すと危機感をあらわにした。
護る会には「女性天皇が民間人と結婚され、その子が即位された場合に王朝が変わってしまう」との意見もあった。
提言案では皇位継承議論に関し「性差による優劣を論じるものでは全くない」と強調。
「男系」「女系」の言葉を女性差別との誤解を避けるため「父系」「母系」と改めることも提案している。
 提言案では、6世紀前半に在位した継体天皇が応神天皇の5世孫だった例を挙げ、
「危機を乗り切る知恵はすでにある」と指摘。
今後の具体策として「現在の皇位継承順位は一切変えない」と言及する。
そのうえで、旧宮家の男子について「了承いただける方には皇籍に復帰いただけるよう、
また現皇族の養子か女性皇族の婿養子となられることがあり得るよう、
皇室典範の改正または特例法の制定を行う」と主張した。(沢田大典)
https://www.sankei.com/politics/news/191021/plt1910210005-n1.html



皇位継承安定への提言全文 自民有志「護る会」
2019.10.23 11:21
自民党の保守系有志議員のグループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」
(代表幹事・青山繁晴参院議員)がまとめた「皇位継承の安定への提言」の全文は以下の通り。

 ◇

【1】意義の確立
わたしたち日本国民は、昭和20年、西暦1945年から74年間、
天皇陛下と皇室の存在意義を学校で正面から教わることがないままに来た。
それは家庭教育にも似通った現実をもたらしていると思われる。
そのために、天皇陛下のご存在を男系・父系によって続けることの根本的意義
あるいは世界的価値を知る機会に乏しい。
まず、ここから再出発せねばならない。
日本の天皇陛下は、諸国の皇帝や王と大きく異なった存在である。
古代における仁徳天皇の「民の竈(かまど)」という故事によれば、
天皇陛下は民の台所から夕餉(ゆうげ)を支度する煙が上がらないのをご覧になり、
民の暮らしを楽にするために税を取るのをおやめになった。
御自らの食事が粗末になり宮殿が傷むことより民を優先なさった。
これは、今上陛下が祈られる際に、御自らの幸福を祈られることが無く、
ただ民のために祈られることと直に繋がっている。
すなわち「人のために生きる」という生き方、民と国の理念を、
祈りを通じてすべての日本人にお示しになる存在である。
民のための祭り主であられる役割を受け継がれることが、皇位継承の本質である。
これらは天皇家という、初代より126代、二千数百年にわたる唯ひとつの血統によって受け継がれ、
貫かれることによって実現している。
皇位の歴史が男系・父系による継承であるために、父を一系で辿(たど)ることができ、
仁徳天皇や神武天皇にまで繋がる天皇家の皇統が続いてきた。
二千数百年にわたり変わらず受け継がれてきた、かけがえのない伝統を、
ひとときの時代の価値観や判断で断絶することは許されない。
われらはこの伝統を、日本国の根源として、また、
変わりゆく世界のなかで変わらない安寧の国柄として護り抜かねばならない。

【2】基本認識の整理
1・男系、女系の違いは何か。
男系とは、父方の血統で神武天皇と真っ直ぐに繋がることである。女系であれば、神武天皇と繋がらない。
女系による皇位継承は、日本の歴史で一度たりとも起こっていない。
男系による皇位継承を、いかなる例外もなく、126代一貫して続けてきたのが日本の伝統である。
これは、性差による優劣を論じるものでは全くない。
有史以来一貫して民族が尊び、保ってきた男系による皇位継承を堅持するのか、
その伝統を断絶させてしまうのか、この論点こそが、皇位継承をめぐる事の本質である。

2・女性天皇と女系天皇はどう違うか。
女性天皇は過去に10代8人、いらっしゃった。いずれも即位後は結婚なさらないか、
御子をもたれず、男系・父系の男子に皇位を継承された。
この女性天皇がもしも皇統に属していない方と結婚され御子が即位されていれば女系天皇、母系天皇となるが、
それは一度も存在されたことがない。
今後もし女系天皇、母系天皇を認めれば天皇家の皇室は終わり、異質の王朝(皇室)、
すなわち神武天皇から受け継ぐ祭り主ではない「天皇ならざる天皇」を生み出すことに直結する。

3・男系、女系ではなく父系、母系と呼ぶのはどうか。
女性差別という誤解を避けるためには、望ましい。
変更するには皇室典範第一条「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」を
「皇位は、皇統に属する父系の男子が、これを継承する」と改正する必要がある。
男系という言葉を使った法は他になく、この改正だけで良い。

4・いわゆる女性宮家を創設すれば何が起きるか。
宮家とは本来、男系・父系による皇位継承を確保するために先人が鎌倉、室町の時代にかけて創設した。
すなわち父系で皇統に繋がる男子を広く世に求め、その男子を当主とする宮家をつくり、
いつでも男系・父系の継承者になれる候補を確保するためである。
したがって現代に新しい宮家を興す場合にも、男子がご当主でなければならない。
「女性宮家」がいかなるものを指すのか、未だ定義がなされておらず、共有認識はないが、
一般的には、女性皇族が皇統に属していない方と結婚後も皇族にとどまり、
新たに宮家を創って当主になられることを表すと解されている。
仮に「女性宮家」が創設されると、皇統に属していない方が有史以来、
初めて婚姻によって皇族になることになり、
万一、その子や孫が皇位に就かれた場合には、皇位の男系継承という日本の伝統は終焉となる。

5・皇位を継承できる男子皇族が極めて少ない現在の危機が起きた、その客観的な経緯は何か。
敗戦と被占領により日本が主権を喪失していた当時に、
GHQが昭和天皇の弟君の宮家以外の11宮家51人の皇族をすべて、
強権を持って皇籍離脱させ、皇位を継承できる男系・父系男子の人数を極端に減らしたことによる。
それ以外に、現在の危機の原因は見当たらない。

6・皇位継承の危機は初めてか。先人はどのように乗り切ってきたか。
皇位継承の危機は、少なくとも古墳時代から起きていることであり、
敗戦を経た現在だけの危機ではない。すなわち、危機を乗り切る智恵はすでにある。
たとえば古墳時代の継体天皇は、その危機から生み出された天皇陛下である。
先人は、親等の遠さ近さは問題とせず、男系・父系で皇統に繋がっていることを
唯一無二の条件として広く男子を探した。そして越前(異説あり)におられた
応神天皇の五世孫が即位され、継体天皇となられた。

7・父系で皇統に繋がる男子であれば、親等が大きく離れていても問題は無いのか。
上記6の史実の通り、いかなる時代においても我が国では、
男系・父系による血統で皇位を継承させることを最も重要な原則として貫いてきた実績があり、
皇統として問題は生じない。

8・皇位継承をめぐる俗論の誤りとは何か。たとえば側室を置かないことが不安定化の原因だという説はどうか。
これも上記、継体天皇の即位を考えれば、
皇后陛下以外に妃(現代用語あるいは武家用語では側室)が数多くいらっしゃった時代にも、
皇位継承の危機は起きている。
したがって、側室を置かない限り問題が解決とならないなどという評論は俗説に過ぎない。
前述の通り、皇位継承の安定策は先人の知恵の中にすでにある。

【3】現状の簡潔な整理
皇室典範の定める皇位継承者が3人(秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王殿下、常陸宮親王殿)しかいらっしゃらず、
うち、次世代の継承者と言えるのは、悠仁親王殿下お一人という現状にある。
今後は、おそらくは数十年を経て悠仁親王殿下が即位され、
そのあと男子がお生まれにならなければ皇位継承者が絶える怖れがある。
その時代には、現存の宮家がすべて絶えている可能性があるからだ。
[立法府においては、平成29年6月の「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の成立の際、
「政府は、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、
皇族方のご年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、
本法施行後速やかに、皇族方のご事情等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、
その結果を、速やかに国会に報告すること」という文言を含む附帯決議を議決している。]

【4】具体的な安定策
まず、守るべき大原則として、現在の皇位継承順位は一切変えないものとする。
旧宮家の方々が皇室典範の改正あるいは特例法の制定、
およびご当人の了承のご意思によって皇族に復帰された場合でも同様とする。
事実上、以下の両案に絞られる。さらにこの両案は統合することができる。

(イ)養子および婿養子案
旧宮家の男子が、現皇族の養子となられるか、女性皇族の婿養子となられる案。
お生まれになる子が即位された場合、父が天皇の血を引くという男系・父系の原則を満たすことができる。
後者の婿養子となられる場合、その旧宮家の男性がご当主となり新しい宮家を創設することがあり得る。
またこの際の重要な注意点は、婚姻はご当人の自由意志に基づく自然なものでなければならないことである。
さらに、皇族の養子を禁じた皇室典範9条、また一般国民の男性は皇族になれないとする
皇室典範15条の改正か、特例法の制定が必要となる。

(ロ)旧宮家の皇籍復帰案
政府機関の非公式な調べによると10代5人、20代前半2人の皇位継承者たり得る男子、
すなわち男系・父系で皇統につながる男子が旧宮家にいらっしゃるという現況に鑑み、
国民的理解に基づく立法措置を経たのちに、そのなかから了承の意思を持たれる方々に皇籍に復帰いただく案。
上記の皇室典範15条を改正するか特例法を制定すれば可能となる。

(参考)
前述の継体天皇の即位当時と同じく、皇統に父系で繋がる男子をあらためて全国から探す案もあり得るが、
上述のように旧宮家のなかに皇位継承者たり得る男子が少なからずいらっしゃることを考えれば、
いたずらな混乱を避けるために、実行すべきではない。
上記を統合すると以下のようになる。
「旧宮家の男子について、了承いただける方には皇籍に復帰いただけるよう、
また現皇族の養子か女性皇族の婿養子となられることがあり得るよう、皇室典範の改正または特例法の制定を行う」

【5】手順
(1)皇室典範を改正する
(2)皇室典範の改正は行わないか、最小限度に留め、ご譲位と同じく特例法の制定を行う-の両案があり得る。
後者の特例法は、ご譲位の際と同じく立法府の円満な合意形成に寄与することが期待できる。
この特例法は、現在の皇位継承順位を堅持し、父系の皇位継承者を安定的に確保するため
皇室典範第9条「天皇及び皇族は、養子をすることはできない」および
第15条「皇族以外の●(=者の日の右上に「、」)及びその子孫は、
女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない」という
条文に関連しての特例法の制定となる。
すなわち、旧宮家の男子に限っては養子となることができ、
また婚姻によっても皇族となることができるという特例である。
仮に【2】基本認識の整理の3で述べた皇室典範第1条の改正により
「男系」という用語を「父系」に改めておけば、特例法においても「父系」という用語を用いることができる。 
https://www.sankei.com/life/news/191023/lif1910230020-n1.html

再燃 女性宮家、女性天皇の検討

安定的な皇位継承の確保を検討 男系継承を慎重に模索
2019.4.1 18:48政治政策
新元号が「令和(れいわ)」と決まり、皇太子さまが5月1日に新天皇に即位されることで、
政府は「そんなに時間を待たないで」(菅義偉(すがよしひで)官房長官)
安定的な皇位継承を確保する検討に入る。
これまで125代にわたり一度の例外もなく受け継がれてきた皇室の伝統にのっとり、
父方の系統に天皇を持つ男系の男子による皇位継承維持を慎重に模索する。
「(旧11宮家の皇籍離脱は)70年以上前の出来事で、
皇籍を離脱された方々は民間人として生活を営んでいる。
私自身が(連合国軍総司令部=GHQの)決定を覆していくことは全く考えていない」
安倍晋三首相は、3月20日の参院財政金融委員会でこう述べた。
これが首相が旧宮家の皇族復帰に否定的な見解を示したと報じられたが、首相は周囲に本意をこう漏らす。
「それは違う。私が言ったのは『旧宮家全部の復帰はない』ということだ」
また、首相が女性宮家創設に傾いたのではないかとの見方に関しても「意味がない」と否定している。
そもそも皇室典範は「皇位は男系の男子が継承する」と定めており、
女性宮家を創設しても皇位継承資格者は増えないからだ。
典範改正で女性宮家の子孫も皇位継承資格を持つようにするというのなら、それは女系継承容認につながり、
皇室の伝統の歴史的な大転換になる。
首相官邸筋は「天皇陛下の周りも、女系天皇をつくろうという気は全くない」と明言し、政府高官もこう指摘する。
「女性宮家は(女性皇族の)みなさんもそれは避けたいのではないか」
現在、男系の男子である秋篠宮家の長男、悠仁さまが皇位継承順位3位だが、
仮に女系天皇を認めた場合にはどうなるか。現在は継承権のない皇太子さまの長女、愛子さまとの間で
「どちらにより正統性があるかが問われ、とんでもない事態になる」(別の政府高官)との懸念もある。
一方、戦後にGHQの皇室弱体化の意向で皇籍離脱した旧宮家の復帰に関しては、
現皇室との血の遠さを強調する意見がある。
だが、皇位はこれまで直系ばかりで継承されてきたわけでは決してない。
「旧皇族から適格者に何人か皇族に復帰してもらい、その方自身には皇位継承権は付与せず、
その子供から継承権を持つというのはどうか」
首相官邸内では、こんなアイデアもささやかれている。(阿比留瑠比)
https://www.sankei.com/politics/news/190401/plt1904010045-n1.html

皇位継承議論、来春先送り浮上=儀式さなかの過熱懸念-政府
2019年04月17日07時13分
女性宮家創設を含む安定的な皇位継承の在り方に関する議論の開始時期をめぐり、
政府内で来春の「立皇嗣の礼」以降に先送りする案が16日、浮上した。
今月30日の天皇陛下退位に伴う一連の儀式が続いている間に、
論争が過熱するのは好ましくないとの判断からだ。
皇位継承資格を持つ男性皇族は減少しており、対処策の検討は急務。
議論を1年近く先送りすれば、野党などから批判が出そうだ。
皇位継承の安定化について、退位特例法の付帯決議は「政府は(4月30日の)本法施行後速やかに検討を行い、
その結果を国会に速やかに報告すること」と定めている。
菅義偉官房長官も「即位後、そんなに時間を待たないで」と語っている。
ただ、こうした検討を行う場合、2005年に小泉純一郎首相(当時)の私的諮問機関が提唱した
女性・女系天皇容認や女性宮家創設の議論を避けて通れない。
安倍晋三首相の支持基盤である保守派は伝統に反する女系天皇などに反対しており、
議論を始めれば激しい論争になる可能性が高い。
天皇陛下の退位に伴い、憲法上の国事行為として行われる儀式は、4月30日の「退位礼正殿の儀」から、
秋篠宮さまが皇位継承順位1位になったことを示す来年4月19日の立皇嗣の礼まで続く。
政府筋は「議論が紛糾しては困る。立皇嗣の礼が終わってから始める」と語った。
 先送りの方向性は、夏の参院選を前に党内を二分する論争を避けたい自民党の思惑とも合致する。
大島理森衆院議長は15日の講演で「今年の一連の儀式が終わった後、
政府は(皇位継承)問題に取り組んでほしい」と語り、今秋にも検討に入るよう求めた。
一方、「1年近い先延ばしは理解を得られない」(政府関係者)との声も根強く、
政府は世論の動向を見極めながら、議論の開始時期を探ることになりそうだ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041600990&g=pol

官房長官 女性宮家創設など「慎重に検討」
2019年5月1日 10時21分
女性宮家の創設などへの対応について、菅官房長官は臨時閣議のあとの記者会見で
「男系継承が古来、例外なく維持されてきた重みなどを踏まえ慎重に検討を行う必要がある」としたうえで、
まずは一連の式典が円滑に行われるよう全力を尽くす考えを示しました。
この中で菅官房長官は皇族数の減少や女性宮家の創設などへの対応について、
「国家の基本に関わる極めて重要な問題だ。男系継承が古来、例外なく維持されてきた重みなどを踏まえ、
慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と述べました。
そのうえで「政府としては、まずは天皇陛下のご即位に伴い、一連の式典が国民の祝福の中で、
つつがなく行われるよう全力を尽くし、そのうえで衆参両院の委員会で可決された
付帯決議の趣旨を尊重して対応してまいりたい」と述べました。
今回の皇位継承を実現するために制定された特例法を審議した衆参両院の委員会では
安定的な皇位継承を確保するための課題や、女性宮家の創設などについて、
政府に対し、速やかに検討することを求める付帯決議が可決されています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190501/k10011902851000.html

維新が「女性宮家」を検討へ
2019.5.8 15:43
日本維新の会の馬場伸幸幹事長は8日の記者会見で、女性皇族が結婚後、宮家を立てて皇室に残り、
皇族として活動する「女性宮家」の創設に関する党内議論を開始すると述べた。
「不測の事態に備え、きちんと国会で議論し、皇室典範などの改正が必要であれば、
そのような働きかけも行っていかなければならない」と強調した。
「女性宮家」の創設については「過去に例のない女系天皇への道が開ける」として
保守派を中心に慎重論が根強い。
https://www.sankei.com/politics/news/190508/plt1905080010-n1.html

【産経・FNN合同世論調査】女性天皇と女系天皇の違い、「理解せず」過半数
2019.5.13 22:04
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、
皇室伝統の一大転換となる女系天皇について、「賛成」との回答が64・2%に達した。
ただ、女性天皇と女系天皇の違いに関しては「理解していない」との回答が過半数で、
問題の所在はまだ国民に十分周知されていない。
126代続く皇室の歴史では、皇位は例外なく父方の系統に天皇を持つ「男系」で継承されてきた。
皇室典範も「皇位は、皇統に属する男系の男子がこれを継承する」と定める。
現在、歴史的にも法的にも正統な後継者がいるにもかかわらず、女系天皇容認論が再び浮上したのはなぜか。
もともと女性・女系天皇容認論は平成17年、
当時の小泉純一郎首相が設置した皇室典範有識者会議が打ち出した。
若年の男性皇族がいなくなっていたためだ。
小泉首相もそのため、典範改正を急ぐ姿勢を示していたが、
秋篠宮家に男系男子である悠仁さまが誕生されたことで、立ち消えとなった。
当時も知る現在の政府高官は語る。
「現在は悠仁さまがいらっしゃる。だから、今回の調査結果であまり驚く必要はない。
女性宮家創設といっても、女性皇族方はそれを望んでいないだろう」
小泉政権時を振り返ると、当初は国会議員もマスコミも女性・女系天皇の相違や
男系継承の歴史などをよく知らずに賛意を示したこともあった。事実関係を知るにつれ、
徐々に慎重論や反対論が強まっていった。
一方、今回の世論調査結果をみると、女性天皇と女系天皇の区別がよくついていない実態が浮き上がる。
こうした理解の浅さや、過去に女性・女系天皇容認論が後退した経緯が忘れられたことも、
調査結果に表れているのだろう。
調査を支持政党別に見ると、女系天皇に「賛成」とする回答は
立憲民主が71・1%で、自民も62・3%と高い。
女性宮家創設への賛成者は自民67・8%、立憲58・2%と
むしろ自民支持者の方が10ポイント近く高い。
また、設問によってこれらとは矛盾するような結果も表れている。
男系男子の皇族を増やすため、戦後に皇籍離脱した旧宮家の復帰を認めてもよいかとの質問に対しては、
「認めてもよい」(42・3%)が「認めない方がよい」(39・6%)を上回った。
旧宮家をはじめとする男系男子の血統を持つ人々の皇籍復帰や養子縁組案については従来、
「長年民間で暮らしていることから国民の理解は得られない」との指摘が
有識者や政府、マスコミらから出ていた。
ところが、国民意識は必ずしもそうだとはいえない。
もっとも、男系男子の皇籍復帰への賛否は支持政党のカラーが出ており、
自民の賛成50・7%(反対35・2%)に対し、
立憲は賛成31・3%(反対57・0%)だったのは特徴的だった。(阿比留瑠比)
https://www.sankei.com/politics/news/190513/plt1905130024-n1.html

【社説検証】天皇陛下ご即位 産経「旧宮家の皇籍復帰を」
2019.5.15 08:13
■読毎「女性宮家の創設」検討
まぶしい新緑の中で天皇陛下が即位され、令和時代が幕を開けた。
国民統合の象徴として重い責務を担う天皇陛下は、宮中祭祀(さいし)に臨むなど
活動を本格的に始められている。新たな皇室像に対する期待が高まる一方で、
安定的な皇位の継承は国全体にとって大きな課題でもある。
激動の昭和から混迷の平成を経て令和を迎え、各紙とも喜びと懸念が入り交じる社説となった。
産経は「日本の国柄の最大の特徴は、天皇と国民が共に歩み、長い歴史を紡いできた点にある」と指摘した。
202年ぶりの譲位についても
「天皇が代を重ねられることは、国民にとって大きな喜びである。
ご即位をお祝い申し上げたい」と祝意を表した。
天皇陛下は即位後朝見の儀で、
「憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓う」と述べられた。
読売は「初のお言葉には、国民と苦楽を共にする決意が込められている」と強調した。
そのうえで「今回の退位に伴う皇位継承の一連の儀式が、憲法との整合性を取りつつ、
滞りなく執り行われたことを歓迎したい」と粛然と進められた譲位を評価した。
一方、今後のご活動について論考したのが毎日だ。
天皇陛下は1983(昭和58)年から約2年にわたり、英オックスフォード大学に留学されたことなどに触れ、
「この経験が視野を世界に広げることにつながった。
外交官出身の新皇后雅子さまとともに豊かな国際感覚を生かし、
諸外国との交流にも一層力を尽くすだろう」と期待を寄せた。
朝日は「自然体で日々の活動を重ねるうちに、新天皇の持ち味が醸し出されてゆくに違いない」と指摘した。
そのうえで「国民の側も、皇室にいかなる活動を、どこまで求めるのかを考え続け、
憲法からの逸脱や無理がないか、不断に検証する必要がある」と注文した。
令和時代を迎えた皇室の大きな課題は、安定的な皇位継承である。
皇位を継承する資格のある皇族は、皇嗣となられた秋篠宮殿下とそのお子さまの悠仁さま、
そして常陸宮さまの3方だ。これは戦後最少であり、皇位の安定的な継承が揺らぎかねないとの懸念がある。
産経は「古代から現代まで、一度の例外もなく貫かれてきた大原則は男系による継承である」と指摘し、
「この原則が非皇族による皇位の簒奪(さんだつ)を防ぎ、万世一系の皇統を守ってきた。
女系継承は別の王朝の創始に等しく、正統性や国民の尊崇の念が大きく傷つく」と強く訴えた。
さらに「今も親族として皇室と交流のある旧宮家の皇籍復帰により、
皇室の裾野を広げるよう検討してもらいたい」と提案した。
これに対し、毎日は「右派の人は男系男子でなければ天皇制の性格が根本から変わると主張する。
しかし、男女のどちらを優先するかなどの問題ではなく、天皇制そのものの危機である」と強調し、
女性宮家の創設を求めた。読売も「安定的な皇位継承と皇室の維持を実現する上で、
女性宮家の創設などを検討していくべきだ」と訴えた。
また、朝日は「男系男子だけで皇位をつないでいくことの難しさは、かねて指摘されてきた。
しかし、その堅持を唱える右派を支持基盤とする首相は、この問題についても議論することを避けている。
日ごろ皇室の繁栄を口にしながら、実際の行動はその逆をゆくと言わざるを得ない」と首相批判を展開した。
女性宮家を創設しても、一時的に皇族の減少を防ぐだけで、皇位継承資格者が増えるわけではない。
その配偶者の位置付けも不透明だ。もし女性宮家当主やその子孫に皇位継承資格を与えれば、
それは歴史の転換だ。日本の将来に禍根を残すような道は選ぶべきではない。(井伊重之)

                   ◇
 ■天皇陛下ご即位に関する主な社説■ 
 【産経】
 ・新時代のご決意支えたい/伝統踏まえ安定継承の確立を(2日付)
 【朝日】
 ・等身大で探る明日の皇室(1日付)
 【毎日】
 ・令和の象徴像に期待する(2日付)
 【読売】
 ・時代の幕開けを共に祝いたい/象徴の在り方の継承と模索と(2日付)
 【日経】
 ・社会の多様性によりそう皇室に(1日付)
https://www.sankei.com/column/news/190515/clm1905150004-n1.html

国民民主・玉木氏「愛子さまがつなぐこと考えるべき」 皇位継承
2019.6.2 18:48
国民民主党の玉木雄一郎代表は2日、高松市で講演し、安定的な皇位継承策をめぐり
「男系の女性天皇は認めるべきだ。(天皇陛下の長女)愛子さまが、
悠仁さまにつなぐことを考えるべきではないか」と述べた。
戦後に皇籍を離れた「旧宮家(旧皇族)」の皇族復帰も検討課題に挙げた。
皇室典範は、皇位継承資格者を「男系男子」に限定している。
玉木氏は男系維持を強調した上で「旧宮家」の復帰について
「どれだけ現実性があるか考えなければならない」と見解を示した。
https://www.sankei.com/life/news/190602/lif1906020032-n1.html

共産 志位委員長「女性天皇も女系天皇も認められるべき」
2019年6月6日 17時50分
共産党の志位委員長は、記者会見で、皇位の継承資格について、
「男性に限定する合理的根拠はないはずだ」と述べ、
女性天皇や女系天皇も認められるべきだという考えを示しました。
この中で、志位委員長は「天皇の制度は、憲法上の制度であり、その存廃は将来、情勢の熟したときに、
国民の総意で解決されるべきだ」と述べました。
そのうえで、皇位の継承資格について、「憲法上、天皇はさまざまな性、思想、民族など
多様な人々によってまとまりをなしている日本国民の象徴であり、
男性に限定するという合理的根拠は、どこにもないはずだ。
女性天皇も女系天皇も認められるべきだ」と述べました。
また、記者団が「今後、党として、そうした考えを積極的に主張していくのか」と質問したのに対し、
志位氏は「皇室典範の改正案が提起された場合には、憲法との適合性を唯一の基準にして判断する」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190606/k10011943351000.html

「男系の女性天皇」容認 国民民主の皇室典範改正案
2019.6.10 23:09
国民民主党が安定的な皇位継承策としてまとめた皇室典範改正案の全容が10日、判明した。
男系の女性天皇を容認することが柱で、女系天皇は「時期尚早」として認めず、あくまで男系を維持する。
近く党内手続きに入り、今国会での提出を目指す。夏の参院選公約にも盛り込む。
現行の皇室典範は、皇位継承資格を「男系の男子」に限定しているが、
国民民主党の「皇位検討委員会」(座長・津村啓介副代表)がまとめた改正案では「男系の子孫」と変更し、
男系の女性天皇は認める内容とした。きょうだいの中では男子を優先する。
改正案によれば、皇位継承順位は1位が天皇、皇后両陛下の長女、敬宮愛子さま、2位が秋篠宮さま、
3位が秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまとなる。女性天皇の配偶者も皇族とすることを定め、敬称を「皇配」とした。
https://www.sankei.com/politics/news/190610/plt1906100034-n1.html

自民・岸田氏「男系天皇は歴史、伝統の大きな重み」
2019.6.12 17:35
自民党の岸田文雄政調会長は12日の記者会見で、皇位継承について
「男系天皇の存在は理屈ではなく、
長い間、歴史・伝統を守り続けてきた点で大きな重みを持っている」と述べ、
父方の系統に天皇を持つ男系の重要性を強調した。
岸田氏は、これまでにも党としてヒアリングや議論などを重ねてきたことに触れ、
「国民の関心や理解の度合いも注視しながら、
必要であれば議論を行うことも考えていかなければいけない」と説明した。
皇位継承をめぐっては、立憲民主党が皇位継承資格を
「女性・女系の皇族」に拡大する考えを打ち出しているほか、
共産党も女性・女系天皇に賛成する立場を明らかにしている。
https://www.sankei.com/life/news/190612/lif1906120032-n1.html

日経、毎日、東京、朝日 「女性天皇」容認に軸足
【論調比較・皇位継承】産経は明確に反対 読売は踏み込まず
公開日: 2019/05/15 (政治)
新天皇陛下の即位に伴い、皇位継承資格のある男性皇族は4人からわずか3人になった。
現状のままでは皇族数の先細りは避けられず、
安定的な皇位継承をいかに確保していくか、大きな課題になっている。
安倍晋三政権は即位に関する一連の式典が終わる11月以降に議論を開始する方針だが、
父方の祖先に天皇がいる「男系男子」による皇統維持を巡り、議論の難航は必至だ。
2017年6月に成立した退位特例法の付帯決議は、結婚後も女性皇族が皇室に残る女性宮家の創設などを含む
安定的な皇位継承を確保する諸課題について、政府に対して「法施行後速やかに」取り組むよう促した。
「法施行後」、つまり代替わりが実現したいま、政府は具体的な対応を迫られている。
菅義偉官房長官は令和初日の5月1日の会見で、「女性皇族の婚姻等による皇族数の減少などについては、
皇族方のご年齢からしても先延ばしできない重要な課題であると認識している。
男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みなどを踏まえながら、
慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と述べ、
時期については「即位に伴う一連の式典がつつがなく行われるよう全力を尽くし、
その上で対応したい」として、秋以降に検討を本格化させる考えを示している。

皇位継承に関するこれまでの経緯と議論の流れをおさらいしておこう。
1947年に憲法と同時に施行された皇室典範は、
「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定めている。
父方が天皇の血を引く男系の男子しか天皇になれないということで、明治憲法下の旧皇室典範の規定を引き継いだ。
併せて、皇族の女性については「天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と規定している。
この際、明治天皇の直系男子ではない11の宮家が、皇族から離れたが、
皇室の次世代の男子として当時皇太子だった前の陛下とその弟である常陸宮さまのほか、
昭和天皇の弟の秩父宮さま(53年逝去)、高松宮さま(87年逝去)、三笠宮さま(2016年逝去)らも健在だった。
1960年に新陛下、65年に秋篠宮さまが相次いで誕生し、皇位継承資格者が不足する事態は想定されていなかった。
ところが秋篠宮さま以降、約40年間も皇室に男子が誕生せず、対応が待ったなしになった。
小泉純一郎政権は2005年、「皇室典範に関する有識者会議」を設け、1月から議論を始め、
11月まで開いた計17回の内容を報告書にまとめた。新陛下の長女愛子さまが4歳を迎える時期で、
愛子さまを念頭に、女性皇族にも皇位継承資格を広げるのが眼目。報告書は、側室制度がなく、
男系男子で皇位を安定的に継承するのは「極めて困難」と結論づけ、
女性天皇や父方が天皇の血筋でない女系天皇を容認すれば、
「世襲という最も基本的な伝統を安定的に維持」できるようになり、
「象徴天皇制度の安定的継続を可能にする」とし、
皇位継承順については、男女の別なく長子優先とすることが
「制度としてわかりやすく、優れている」との判断も示した。
ところが、2006年9月の悠仁さま誕生で男系継承が途絶える危機はひとまず去り、
女性・女系天皇論議は小泉政権を引き継いだ第1次安倍政権で立ち消えに。
その後、野田佳彦政権が2012年、
女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」創設を含む論点整理をまとめたが、
再び第2次安倍政権に交代してうやむやになった。
現状は、次世代で皇位継承資格があるのは悠仁さまだけで、次世代の女性皇族6人のうち5人は成人していて、
結婚すれば皇室を離れることになり、皇位継承はもちろん、宮家の絶対数不足も避けられず、
皇室の先細りが強く懸念される事態だ。
だが、安倍政権は議論に消極的だった。安倍首相自身が従来、「女系天皇には明確に反対」と公言。
首相に限らず、女性宮家を認めることが「125代続いてきた皇位継承の伝統を根底から覆しかねない」というのが、
保守派の主張だ。
代替わりにあたって、主要紙は社説で様々な角度から皇室を論じ、皇位継承問題にも言及している。
最も明快な論議を展開するのが、保守派を代弁する産経で、
2日「主張」(https://www.sankei.com/column/news/190502/clm1905020002-n1.html)は
<古代から現代まで、一度の例外もなく貫かれてきた大原則は男系による継承である。
父方をさかのぼれば天皇を持つ皇族だけが皇位継承の資格がある。
この原則が非皇族による皇位の簒奪(さんだつ)を防ぎ、万世一系の皇統を守ってきた。
女系継承は別の王朝の創始に等しく、正統性や国民の尊崇の念が大きく傷つく>として、
「処方箋」として、<今も親族として皇室と交流のある旧宮家の皇籍復帰により、
皇室の裾野を広げるよう検討してもらいたい>と要求する。
ただ、旧「宮家」とはいっても、「一般人」になって70年以上が過ぎている。
保守派の間では就学中の男子を常陸宮さまなどの養子にし、「帝王学」を教育するといった構想も語られるが、
当の旧宮家の人たちの同意、また国民の共感・支持を得るのは容易でないだろう。
安倍首相も2017年1月の国会答弁で「対象者全てから拒否されることもあり得る」と難しさを認めている。
他の各紙は、断定的に論じるのは慎重に避けているが、
その中で東京(3日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050302000152.html)が
<「男系男子」の規定は明治以降のことで、江戸時代までは女性天皇も、
天皇に養子を迎えることも許されていた。
歴史上では女性天皇が八人(十代)いた。……明治以降の「男系男子」の定めも、
時代とともに国民意識が変わり、女性の天皇の容認などに広がるのではないか。
男女平等の憲法の下では、ふさわしいとも考えられる>と、
ふわりとした言い方で女性天皇容認のニュアンスを出している。
毎日(5月2日、https://mainichi.jp/articles/20190502/ddm/005/070/033000c)も
<最も重要な論点は「女性・女系天皇」を認めるかどうかだ。
……右派の人は男系男子でなければ天皇制の性格が根本から変わると主張する。
しかし、男女のどちらを優先するかなどの問題ではなく、天皇制そのものの危機である。
……イデオロギーの対立を超えて、建設的な議論を進めるのは政治の責任である>、
日経(1日、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44369560Q9A430C1SHF000/)も
<長い歴史と伝統を尊重しつつも、社会の変化に柔軟に対応する皇室の姿を
多くの国民は待ち望んでいるのではなかろうか>と、女性容認に軸足を置いた議論を求める。
朝日(5月1日、https://digital.asahi.com/articles/DA3S13998717.html?iref=editorial_backnumber)も
同様のスタンスと読めるが、特に、
<男系男子だけで皇位をつないでいくことの難しさは、かねて指摘されてきた。
しかし、その堅持を唱える右派を支持基盤とする首相は、この問題についても議論することを避けている。
日ごろ皇室の繁栄を口にしながら、実際の行動はその逆をゆくと言わざるを得ない>と、
検討を先送りしてきた政権を批判する。
これに対し読売(2日、https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190501-OYT1T50328/)は
<代替わりにより、皇位継承権を持つ男性皇族は3人に減り、……今後、結婚により、
女性皇族の皇籍離脱が予想され、公務の担い手が減るのは避けられない。
安定的な皇位継承と皇室の維持を実現する上で、女性宮家の創設などを検討していくべきだ>と、
「女性宮家」にさらりと言及するにとどめ、女性天皇には踏み込まなかった。
以上のように、今後の検討は、女性天皇容認の是非が中心になる。
世論の方向ははっきりしている。朝日新聞が代替わりを前に4月に実施した世論調査では、
女性天皇は76%、女系天皇は74%が、それぞれ認めてもよいと回答し、
男性天皇に限る19%、男系維持21%を大きく上回った。
共同通信の調査(5月1、2日実施)でも女性天皇を認めることに賛成79.6%、反対13.3%。
女性天皇支持が圧倒的。
これらの調査で皇籍復帰の設問はないが、退位問題が持ち上がった2017年の朝日と共同通信の世論調査では、
皇籍復帰に反対がそれぞれ67%、72%、賛成がそれぞれ20%、22%という結果だった。
「男系堅持」を訴える支持基盤の保守派と、「女性、女系」を容認する世論の板挟みという構図だが、
小泉政権で一度出た結論をどう踏まえ、どのように議論していくのだろうか。
長谷川 量一 (ジャーナリスト)
https://socra.net/politics/【論調比較・皇位継承】産経は明確に反対%E3%80%80読売/

【新聞に喝!】今なぜ「女系天皇」なのか 作家・ジャーナリスト 門田隆将
2019.6.23 08:46
皇室打倒を掲げていた共産党と、自身の著書でかつて皇室を
「生理的にいやだと思わない? ああいう人達(ひとたち)というか、
ああいうシステム、ああいう一族がいる近くで空気を吸いたくない」と語った辻元清美氏が
国対委員長を務める立憲民主党が相次いで女系天皇容認を打ち出した。
皇嗣である秋篠宮文仁(ふみひと)親王と悠仁(ひさひと)親王という皇位継承者がいるのに
皇室典範を改正してまで「女系天皇を誕生させよう」というのである。
両党の背中を押しているのは朝日と毎日だ。
朝日が女性・女系天皇容認を提言した小泉政権下の有識者会議メンバーの
「あの時、議論を止めるべきではなかった」という言葉を紹介してこれを推進すれば(4月23日付)、
毎日は「前近代までは確固とした皇位継承原則がなかった」という
確定した学説でもない研究者の言葉を引用した上で、
〈「男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重み…」。
3月の参院予算委での安倍晋三首相の答弁の一部である。
ぜひ、正確な歴史認識の共有の下、議論を進めたいものだ〉と男系継承を批判した(5月16日付夕刊)。
これに違和感を持った人は多いだろう。
2000年にわたる皇統の唯一のルール「男系」を否定するものだからだ。
先人は男系で皇統を維持するために涙ぐましい努力を続けてきた。
第25代武烈天皇が後嗣を残さず崩御した際、越(こし)の国(現在の福井県)から
応神天皇の実に5世孫を招聘(しょうへい)し、継体天皇として即位させた。
また江戸時代には皇統断絶を憂えた新井白石の進言で閑院宮家が創設され、
実際に白石の死の70年後、後嗣がないまま崩御した後桃園天皇のあとに
閑院宮家から光格天皇が即位して現在の天皇家へと引き継がれている。
一部の政治勢力は、そうまでして維持してきた男系の継承者を廃嫡(はいちゃく)にしても
女系天皇を実現しようというのだ。その理由と背景を指摘したのが8日付の産経抄である。
〈天皇制のそもそもの正当性根拠であるところの『萬世(ばんせい)一系』イデオロギーを
内において浸蝕(しんしょく)する〉-これは共産党の理論的支柱であり、
皇室と民主主義は両立しないと主張した憲法学者・故奥平康弘氏の
月刊『世界』(平成16年8月号)における文章だ。
萬世一系の皇統が途絶すれば、皇室そのものの正当性の根拠は消え、
内側から解体されていくという意味である。
いま日本は“内なる敵”のために大きな岐路に立っている。
そのことに警鐘を鳴らすことのできる新聞を国民は待ち望んでいる。
                   ◇
【プロフィル】門田隆将
かどた・りゅうしょう 作家・ジャーナリスト。
昭和33年、高知県出身。中央大法卒。最新刊は、『新聞という病』。
https://www.sankei.com/life/news/190623/lif1906230009-n1.html

2019/07/27 07:01
皇位継承順位を維持へ…政府、秋にも議論着手
政府は安定的な皇位継承策の検討にあたり、現在の皇位継承順位を変更しないことを前提とする方向だ。
女性・女系天皇をめぐる議論が継承順位の見直しにつながれば、皇室制度が動揺しかねないと判断した。
今秋にも有識者会議などの場を設け、具体的な議論を始める。

制度の混乱回避狙う
皇位継承資格を持つ男系男子の皇族は3人。
継承順位は〈1〉皇嗣の秋篠宮さま(53)〈2〉悠仁さま(12)
〈3〉常陸宮さま(83)――となっている。
政府関係者によると、皇位の安定継承の議論は、
〈1〉まず3人の男系男子が現在の順位に従って皇位継承することを明確にする
〈2〉そのうえで具体的な安定継承策や皇族数の減少対策を検討する――という2段階で進める構えだ。
政府がこうした段取りで議論しようとするのは、野党が女系天皇や女性天皇の実現を主張しているためだ。
野党第1党の立憲民主党は6月、女性・女系天皇を容認し、
皇位継承順位は性別にこだわらず天皇の直系子孫の長子を優先するとの論点整理を発表した。
仮に立民案を現時点で当てはめると、
今は皇位継承権を持たない天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(17)が1位となる。
野党第2党の国民民主党も女性天皇を認めており、主張通りであれば1位は愛子さまとなる。
しかし、政府や国会で女性・女系天皇をめぐる議論が本格化すれば、
「愛子さまと悠仁さまのどちらに天皇に即位していただきたいかという論争になりかねず、
国論を二分する可能性もある」(政府高官)。
政府は、皇位継承順位をめぐる議論が紛糾し、
国民統合の象徴としての天皇の地位に影響を及ぼす事態になることを懸念している。
2017年6月に成立した平成の天皇陛下の退位を実現する特例法の付帯決議は、
「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」などを検討するよう政府に求めている。
政府は、現在の天皇陛下が即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が行われる秋以降、議論に着手する。
皇室は天皇陛下、上皇さま、他の皇族方の計18人からなるが、皇位継承権のある男系男子は減っている。
小泉内閣が設けた有識者会議は05年、女性・女系天皇の容認などを盛り込んだ報告書をまとめた経緯がある。
 
安定継承 冷静な検討必要
政府が今の皇位継承順位を変えないことにしたのは、皇位の安定継承策を静かな環境で検討する狙いがある。
読売新聞社が5月に行った全国世論調査では、女性天皇には79%、女系天皇にも62%が賛成した。
野党が女性・女系天皇に前向きなのは、こうした世論を踏まえたものだ。
一方、男系男子の伝統を重んじる自民党保守派などは反発している。
戦後に皇籍を離脱した旧皇族の男系男子の復帰を望む声もあり、議論は難航が必至だ。
政府は今の継承順位に手を付けようとすれば、保守派を刺激するだけで、建設的な議論が期待できないとみている。
今後も皇族女子が結婚で皇籍を離脱し、皇族数がさらに減ることが予想される。
安定的な皇位継承のためには、与野党が将来を見越して
冷静に話し合える土台づくりが不可欠だ。(政治部 傍田光路)
◆女性・女系天皇
皇室典範は、皇位継承資格者を「男系の男子」に限っている。しかし、過去には8人10代の女性天皇がおり、
いずれも父方の系統が天皇の血を引く男系女子だった。
女系天皇は父方が天皇の血を引かない天皇で、男女を問わず例がない。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190727-OYT1T50069/

皇位継承順位変更せず議論との報道「全く承知せず」 官房長官
2019年7月29日 12時33分
安定的な皇位継承を確保するための方策をめぐり、
菅官房長官は政府が現在の皇位継承の順位を変更しないことを前提
に議論を始めると一部で報じられたことについて、
「全く承知していない」と述べたうえで、慎重に検討を進める考えを重ねて示しました。
安定的な皇位継承の確保をめぐっては、おととし、退位を可能にするための特例法が国会で審議された際、
速やかな検討を求める付帯決議が可決されていて、
一部の報道で政府が現在の皇位継承の順位を変更しないことを前提に、
ことし秋にも有識者会議などを設けて議論を始めるなどと報じられました。
これについて菅官房長官は、午前の記者会見で
「報道されているような内容は、全く承知していない」と指摘しました。
そのうえで「安定的な皇位継承を維持することは、国家の基本に関わる極めて重要な問題だ。
男系継承が古来、例外なく維持されてきた重みなどを踏まえながら、
慎重かつ丁寧に検討を行っていく必要がある」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190729/k10012012461000.html

参院代表質問 首相、安定的な皇位継承「男系維持の重み踏まえ、慎重に検討」
2019.10.8 14:37
安倍晋三首相は8日の参院本会議で、安定的な皇位継承の確保について
「国家の基本に関わる極めて重要な問題だ。男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みを踏まえ、
慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と述べた。
立憲民主党の長浜博行参院議員会長に対する答弁。
https://www.sankei.com/life/news/191008/lif1910080025-n1.html