日本の個性

日本の個性 八木秀次著
育鵬社 (2008/10)

皇室は古来から「無私」の心で国や民の幸せを祈ってきた。
「無私」の心はその皇位の継承においても同様である。
それぞれの天皇の血筋というのは、神武系という大きな幹から見れば枝葉に過ぎない。
もしその枝葉がだめになったら(つまり男系男子で継げなくなったら)、
自分の枝葉、血筋にこだわるのではなく、
幹にその地位をお返ししようという精神が貫かれている。
実際、男子のいない天皇が崩御した後、
何代もさかのぼったところから分かれている神武系の血筋を次の天皇にしている。
これこそ、古来からの皇室の、皇位は「私」(自分の遺伝子)のものではなく、
「公」のものであるという考えが貫かれている証拠である。

倉山満氏

眞子様の御婚約「女性宮家を創設して皇族を増やそう」が間違っているわけ
【憲政史家・倉山満】
2017.05.18 ニュース
眞子内親王殿下の御婚約が発表されました。
めでたい限りです。お相手は、民間人の小室圭さんとのこと。
眞子様は小室家に嫁入りし、皇籍を離脱なされます。惜しむ声も多いようです。
とくに、「ただでさえ皇族の数が少ないのに、これ以上、減らしてどうするのか」との声もあります。
また、陛下がご高齢で御公務が大変なのに、代わって御公務ができる皇族が減るのは
問題なのではないか」との声もあります。
ごもっとも。
そこで、内親王がご結婚の際に皇籍を離脱しなければならない現行の皇室典範を改正し、
女性宮家を創設すべきではないかとの意見もあります。
これに関しては、結論はそんなに難しくないので、簡単に答えておきましょう。

 問一 女性宮家創設は是か非か。
 答一 是、です。絶対ダメではない程度の、消極的な是ですが。

先例があるので構いません。
江戸時代に桂宮を継承した淑子内親王(仁孝天皇の第三皇女)の一例だけではありますが。
ちなみに淑子内親王はお子さんを残さず薨去されたので、桂宮家は断絶しました。
これは佳例とは言えませんので、女性宮家は何が何でもやる話ではありません。
どうしても必要ならば、絶対にダメとは言わない、程度の話です。

 問二 その場合、小室さんの御身分は?
 答二 准皇族が適切です。

今はありませんが、昔は准三后という身分がありました。
皇后・皇太后・太皇太后の三后に准じるという意味です。
有名なところでは、人臣最初の摂政の藤原良房、『神皇正統記』の著者の北畠親房、
室町幕府最後の将軍の足利義昭などが准三后でした。
というふうに、民間人が准皇族となった先例はいくらもあります。
だから、小室さんが准皇族となっても問題はありません。
ただし、「准」であって、皇族にはなれません。
皇族ではない単なる民間人が、皇族となった例は、歴史上一度もありません。
皇室では許されないことです。「准」の一文字が付くのと付かないのでは、天地の違いなのです。
なお、インターネットで検索すると「準皇族」の文字ばかりが並びますが、誤字です。
野田佳彦内閣で女性宮家が議論されたとき、誤字が報道された影響でしょう。
 
問三 小室さんが准皇族となられた場合、小室さんの敬称は?
 答三 殿下です。

女性宮の配偶者なのですから、「殿下」です。
江戸時代の先例では、桂宮淑子内親王の婚約者は皇族の方でしたから、当然、敬称は「殿下」でした。
では民間人出身の小室さんは? 殿下で構いません。
皇室の先例では、民間人を殿下と呼んで構いません。日本人なら誰でも知っている有名人の先例があります。
単なる農民の子供の出身から殿下に成りあがった人物がいます。ここまで言えばわかるでしょう。豊臣秀吉です。
晩年の秀吉は「太閤殿下」と呼ばれました。太閤とは元関白の意味です。
天皇の代理人である摂政や関白の登った人は、殿下と呼ばれるならわしなのです。
だから、内親王の配偶者の方を殿下とお呼びしても何の差支えもありません。
 
 問四 女性宮家を創設された場合、眞子様と小室さんの間に生まれたお子さんの身分は?
 答四 民間人です。皇族にはなれません。

ここまで「先例」という言葉を繰り返してきました。
皇室の歴史は、『古事記』『日本書紀』の神話にさかのぼります。
初代天皇神武天皇の伝説にさかのぼれば、皇室は公称二千六百年の歴史を誇ります。
なぜそれほど皇室は続いてきたのか。神話や伝説の時代から変わらぬ伝統を保持してきたからです。
だから皇室では、先例が吉、新儀は不吉なのです。なぜ? と言われても、
そういう世界だからとしか言いようがありません。
そのもっとも重要な伝統は、歴代天皇はすべて父親をたどれば天皇に行きつきます。
父親が天皇でなければ、その父親、さらに父親とたどりつけば必ず歴代天皇の誰かにたどりつく。
これを男系と言いますが、歴代天皇はすべて男系です。
天皇になる資格がある人を皇族と言いますが、二千六百年間、皇族全員が男系です。
女性の皇族も、全員が男系です。つまり父親が天皇・皇族です。
しかし、民間人と結婚された女性皇族が、その子供を皇族にした例は一度もありません。
仮にですが、眞子様が女性宮家を創設され、小室さんとの間にお子様が生まれても、
そのお子さんは皇族になれません。
皇室の歴史では一度も許されてこなかったからです。絶対にやってはいけない新儀です。
御公務軽減のために女性宮家創設という意見ならば、
「どうしてもやりたいなら」という消極的賛成はしても構いません。
しかし、「女性宮家を創設して皇族を増やそう」というならば許されません。
皇族が減っていくままの今、皇位の安定継承は急務です。しかし、女性宮家の話は何の関係もありません。
ちなみに勘違いしていそうな人がこちら。

民進・蓮舫代表「国民の一人としてお喜び申し上げる」 
女性宮家の議論「期限切り結論出すべき」(産経ニュース2017.5.16より)
(以下引用)
蓮舫氏は、今後眞子さまが一般男性とのご結婚で皇籍を離脱する見通しを念頭に、
「私たちは(天皇陛下の譲位に関する)議論のとりまとめで、
女性宮家のあり方を早急に検討し、期限を切り結論を出すべきだと主張してきた」と述べた。

くれぐれもご用心あれ。
https://nikkan-spa.jp/1334170

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「女性天皇」賛成派は愛子様に生涯独身で通していただくつもりか?
【憲政史家・倉山満】
2017.05.27 ニュース
女性天皇に68%が賛成! 反対は12%。5月24日の毎日新聞が報じている。
だから、どうした?
現在の皇室典範では女性天皇(女帝)は認められていない。
では女帝容認論者は、悠仁親王殿下の皇位継承を阻止し、愛子内親王殿下の御即位を目論んでいるのか。
毎日新聞が何を企んでいるのかよくわからないが、
悠仁親王殿下と愛子内親王殿下の対立を惹起したいのではないかと勘繰りたくなる。
平成17年にも似たようなアンケートが次々と繰り広げられ、
「愛子様が天皇になれなくてよいのか?」という女帝論、
「今の皇室典範では愛子様のお子様が天皇になれないのだぞ!」との女系論が、
多くのマスコミでヒステリックに絶叫されていた。
しかし、「女帝と女系の区別がついているのか」との一声に、その種のアンケートは尻すぼみになった。
最初に大事な結論を言っておく。皇室は一人の例外もなく、男系で継承されてきた。
その男系とは男女差別であるとの誤謬がまかり通っているが、
それを言うなら、むしろ男性排除の論理であると何人がわかっているのだろうか。
アナタは女帝に賛成ですか? と聞かれたら、
私は「絶対に反対とは言わないが、無理やり推進する話でもない」と答える。
皇室に関して迷った時の根本基準は一つ。先例だ。
そして、どの先例に従うべきかどうかを考えるために、吉例を探す。
確かに、女帝には先例がある。伝説の時代の神功皇后(神功天皇)は数えないので、
有史以来、十回ある。推古天皇、皇極天皇(斉明天皇)、持統天皇、元明天皇、元正天皇、
孝謙天皇(称徳天皇)、明正天皇、後桜町天皇である。
皇極天皇と孝謙天皇は重祚(ちょうそ)といって返り咲いて天皇に二度おつきになられたので、八方十代である。
女帝は飛鳥時代から奈良時代にかけて集中し、明正・後桜町の二代だけは江戸時代である。
さて、この八方には共通点がある。未亡人か、生涯独身である。
推古、皇極、持統、元明の四方は即位の際に未亡人であり、その後も再婚されなかった。
元正、孝謙、明正、後桜町の四方は、生涯独身を通された。
なぜか。女帝の配偶者に権力を握らせないためである。
推古天皇は、敏達天皇の未亡人である。聖徳太子と蘇我馬子との三人で、飛鳥時代を指導した。
崇峻天皇暗殺という動揺に際して、擁立された。
皇極天皇は、舒明天皇の未亡人である。中大兄皇子(天智天皇)の実母でもある。
大化の改新前後の動揺期に、二度も擁立された。
持統天皇は、天武天皇の未亡人である。壬申の乱に勝利した天武天皇の威厳は偉大だった。
それだけに後継をめぐる争いは激しく、天皇の候補者が多すぎたので擁立された。
元明天皇は、草壁皇子の未亡人である。草壁皇子は、天武天皇と持統天皇の実子である。
草壁皇子も、その子・文武天皇も早逝した。
しかし、草壁皇子の系統に皇位を継がせようとの執念が、元明天皇擁立をもたらした。
以上の四方五代の天皇は、激しすぎる古代の政争のゆえに、擁立された。
繰り返すが、全員が未亡人で再婚していない。
元正天皇の時代は、皇族どうしの結婚が普通であったが、それでも遠慮された。
配偶者の皇族が権力を持つのが警戒されたからだ。
称徳天皇は、愛人と噂された道鏡が皇位につこうとし、国を挙げての大騒動になった。
我が国の歴史において、明確に天皇になろうとの意思を示した民間人は、道鏡ただ一人である。
ここに、女帝は生涯独身か未亡人の不文法が確立した。そもそも、江戸時代まで850年間、女帝が絶える。
明正天皇は、父・後水尾天皇の政治的意思で即位させられた。
明正天皇の母は徳川和子、二代将軍・秀忠の娘である。
後水尾帝と秀忠は激しく対立し、帝は抗議の意味で明正天皇に譲位された。
それがなぜ、抗議になるのか。明正天皇は、皇室の先例(不文法)により、生涯独身を余儀なくされるからである。
結果、秀忠の曾孫が天皇になることはできなくなる。
明正天皇は、わずか五歳で即位し、十九歳で譲位された。
その間、後水尾上皇の院政が敷かれ、女帝にはなんの実権もなかった。
そして最後は尼となり、七十四歳の生涯を閉じる。政治に翻弄された人生だった。
後桜町天皇は、宝暦事件などで緊迫していた、朝廷と幕府が絡んだ複雑な政治対立を緩和するためだけに擁立された。
そして後桃園天皇の若すぎる崩御も乗り切り、光格天皇を支え続けた。
なお、光格天皇は現在の皇室の直系の祖先である。
そして七十四歳まで静かに暮らされた。
後桜町院は、皇室と日本国の繁栄のために女の幸せを自ら捨て、その私心のない姿が国母として尊敬された。
ここで、問う。
「愛子様が天皇になってほしい」と願うのは勝手だ。では、どの先例を、吉例とするのか。
愛子内親王殿下にふさわしい先例とは、何ぞや。
過去の女帝は、八方とも苛酷な人生を歩まれたことを知ったうえでも、まだ言うのか!?
皇室の先例、不文法に従えば、愛子内親王殿下が御即位されるとあらば、生涯、独身を通さねばならない。
皇室は男系絶対であり、男性排除の論理で成立しているからである。
仮に愛子内親王殿下が民間人の男性とご結婚されたとしよう。
その民間人が皇族、そして天皇になれば道鏡そのものである。
我が国の歴史で一度も存在しなかった事態である。
またその民間人の男性との間に生まれた子供が皇族、そして天皇になっても未曽有の事態である。
そんなものが許されるなら、「天皇に娘を嫁がせて、その子供を天皇にする」などという
メンドクサイ摂関政治は不要だった。
徳川秀忠だって同じことをしようとしたが、皇室の不文法の前に敗れた。
男系絶対とは、皇室の血をひかない民間人を排除する原理なのである。
ちなみに女性は必ずしも排除されない。
今の皇后陛下は正田、皇太子妃殿下は小和田の苗字の民間人だったが、いまでは皇族となられている。
古くは、藤原光明子が光明皇后となられた先例に遡る。だから、女性差別どころか、男性排除なのである。
女系は先例がないので、論外である。絶対に不可である。
女帝は先例があるので、「絶対に反対とは言わないが、無理やり推進する話でもない」と答える。
愛子内親王殿下は過去八方と同じく、男系女子であり、資格はある。
現在の典範が女帝を禁止しているなら、典範そのものを改正すればよい。
明治につくられたたかが百数十年の歴史しかない典範よりも、
皇室の不文法である古代よりの先例が優先するのは当たり前だ。
では、生涯独身で通していただくのか。
実は、一つだけ方法がある。皇族の男性と結婚されることである。
現時点では悠仁親王殿下だけが有資格者である。
いとこ婚は生物学的には問題ないが、無理やり推進する話でもあるまい。
あるいはダグラス・マッカーサーに無理やり皇族の資格をはく奪された旧宮家の子孫である
旧皇族の方々から適切な方を探し出してくるか。
皇族のご結婚は国家の大事なので、非礼不敬を承知で申し上げた。
しかし、「女帝に賛成か反対か」と問うならば、これは絶対に避けて通れない問題である。
何よりも大事なのは、現在の皇統は、幼き悠仁親王殿下お一人にかかっているのだ。
何よりも肝要なのは、殿下が御即位される際に、帝を支える男性の皇族がどれほどおられるかであろう。
女帝に賛成か反対かなどと、お遊びに興じている暇はない。
【倉山満氏】
https://nikkan-spa.jp/1338263

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別冊正論Extra.14 皇室の弥栄、日本の永遠を祈る
“つくられた大御心”と側近たちの大罪 倉山満

牧野伸顕、木戸孝一日記、富田メモ…、側近たちが残した昭和天皇の“お言葉”を改めて検証する。
私意や政敵排除に“お言葉”を利用した君側の奸を看過してはならない
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あなたの天皇観はまちがっている!? 倉山満が「5つの誤解」を解く
「愛子天皇」待望論者たちよ 、もう一度壬申の乱を起こしたいのか
秋篠宮家バッシングは陰謀か?「愛子天皇」待望論者のカンちがい

皇室問題の抜本的解決は男系子孫による新宮家創設を

中高生のための国民の憲法講座
第60講 皇室問題の抜本的解決は男系子孫による新宮家創設を 百地章先生
2014.8.23 13:00

現在の皇室問題を抜本的に解決するためには、占領下においてGHQ(連合国最高司令部)の圧力のもと、
やむをえず臣籍降下した旧11宮家の男系子孫の中から、
ふさわしい方々に新宮家を創設していただくしかありません。

◆男系による「皇位世襲」
初代神武天皇より、皇位は「男系」によって継承されてきました。
これは建国以来の「不文の憲法」に基づくものです。
これを明文化したのが、明治憲法2条の「皇位ハ…皇男子孫之ヲ継承ス」でした。
日本国憲法では「皇位の世襲」を定めるだけですが(2条)、
皇室典範1条は「皇位は、皇統に属する男系男子が、これを継承する」と規定しています。
そして憲法にいう「皇位の継承」は男系というのが憲法制定者たちの立法意思であり、
歴代内閣も「男系」重視の解釈を積み重ねてきました。
安倍晋三首相も「男系継承が、古来、例外なく維持されてきたことの重みを踏まえる」
と明言しています(平成25年1月30日)。
それ故、皇太子殿下や秋篠宮殿下さらに悠仁親王と次の次の世代まで男子の皇位継承権者がおられる現在、
あえて女系天皇を画策するのは憲法を無視するものといえましょう。

◆旧宮家には若い方々が
室町時代以降、男系の皇統を支えるため創られたのが4世襲親王家(宮家)でした。
4宮家から3人の天皇が誕生しています。最も古い歴史を持つのは伏見宮家で、
第102代後花園天皇はこの宮家のご出身です。
また明治維新後、伏見宮家の流れをくむ多くの宮家が新設されましたが、それは次の事情によるものでした。
すなわち第120代の仁孝天皇から122代明治天皇までお子様は多数おられましたが、
成年になられた男子はお一人だけという危機的状況が続いていたのです。
そこで「皇統の危機」に備え、明治維新後に10の宮家が創設されました。
現在の皇室も似たような厳しい状況に置かれているといえましょう。
とすれば明治の叡智(えいち)に学び、今こそいくつかの新宮家を創設し
皇室の将来を盤石のものとしておく必要があります。
幸い、現在旧宮家の中には若い男子がたくさんおられます。
例えば、賀陽(かや)家(旧賀陽宮家)には未成年の男子が2人おられますし、
明治天皇と昭和天皇のお子様(内親王)が2代にわたって嫁がれた
東久邇(ひがしくに)家(旧東久邇宮家)にも、
悠仁親王と同世代の男子が2名いらっしゃるようです。
例えばこのような人々の中から、皇室のご意向を伺いつつ、ふさわしい方々に皇族になっていただき、
将来、新宮家を創設すれば、皇室の将来は盤石となり明るい展望が開けるでしょう。
日本世論調査会の調査でも、皇室の活動を維持するため旧皇族の男系男子が皇族になることに賛成の国民が
48%と、反対派を上回っています(静岡新聞、平成24年6月24日付)。
旧宮家についてはこれまでマスメディアもあまり取り上げようとしませんでしたが、
情報さえ与えられれば支持する国民はさらに増加するはずです。
安倍内閣が速やかに新宮家創設の準備に着手されるよう期待しています。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140823/edc14082313000002-n1.htm

皇室存続の仕組み作れ

【櫻井よしこ 麻生首相に申す】皇室存続の仕組み作れ
2009.4.9 03:45
(略)
日本古来の神道は外来の仏教と融合し、人間を守り導く大いなる存在としての神仏を拝礼した。
拝礼の対象を、仏像に限定することなく、山川草木へ広げていった。仏教を、神道本来の自然信仰に帰し、
自然のなかに仏様が宿っているという思想に育て上げたのが日本人である。
その中心におられたのが皇室である。
神道と一体の皇室こそが、ハンチントンの言う日本文明の核なのだ。
日本を日本たらしめる存在が皇室だといえる。
だが、いま、皇室は大きな危機に直面している。諸問題のなかでも喫緊の課題は2つある。
両陛下のご健康と、皇位継承問題だ。
明日、4月10日、ご成婚50周年を迎えられる天皇皇后両陛下は、ご高齢にもかかわらず、
夜、大きなご負担に耐えておられる。
両陛下は、どんな日にも、国民への慈しみ、あらゆる人々への労(いたわ)り、
過去、現在、未来の日本人のための祈りと慰霊に、身を捧(ささ)げてこられた。
結果、あまりのご公務の多さに両陛下のご健康が蝕(むしば)まれてきたのは周知である。
にもかかわらず、両陛下は、ご自分の御身のご不満やご不便については一切、語らずにこられた。
ご成婚以前、電話での語らいでの、皇太子さまのお言葉を、美智子さまはこう回想していらっしゃる。
「どんな時にも皇太子とあそばしての義務は最優先であり、私事はそれに次ぐものとはっきり仰せでした」
お2人のご活動から、その信念が揺らいだことがないのは、容易にみてとれる。
そしていま、両陛下のためとして、ご負担軽減の目的で祭祀(さいし)を簡略化しようとの動きがある。
歴代陛下のなかでも、特に、祭祀を大切にしてこられた今上天皇のお心に、これはかなうことなのだろうか。
祭祀を司(つかさど)る存在、日本人の魂を慰め、鎮め
国家国民の安寧を祈る皇室の存在の本来の意義に、かなうことなのか。
私には本末転倒に思えてならないがどうか。
両陛下のご負担の軽減について、日本国の形を考慮したうえで、対処策を考えるのは、
内閣の最重要課題のひとつである。
たとえば、国事行為はなさっていただくとしても、地方へのお出まし等を大幅に減らしてはどうか。
この点に関して、広く皇族方のご協力を仰いではどうか。
このことと一部関連するのだが、もうひとつの重要問題は皇室典範の改正である。
歴史を学ばず、素養浅い小泉純一郎元首相は、遮二無二、女系天皇に向かっての制度改革を進めようとした。
この件は秋篠宮妃の悠仁さまご懐妊によってさたやみとなったが、以降、皇位継承問題は放置されてきた。
悠仁さまご誕生で、問題が解決されたわけではないのは、誰の目にも明らかだ。
悠仁さまが成人なさり皇位に就かれれば、今のままでは日本には、皇族は一人もいなくなる。にもかかわらず、
だれも積極的にこの問題に取り組もうとしない。
首相のお妹は寛仁親王妃となって、皇室に入っておられる。
首相として、また皇室にそれだけ近い立場から、首相は皇室典範の改正を静かに、
しかし、着実に進めるべき立場にある。
皇室のあるべき形に踏み込むことは、日本の国柄について論じ、定義することである。
責任は、現在の国民に対するだけでなく、過去の長い歴史を紡いできた幾百万の先人たち、
長く未来の日本を担っていくこれまた幾百万の人々に対しても負わなければならず、非常に重い。
その重い責任を果たす最初の一歩は、日本文明の核としての皇室を、
まずしっかりと存続させる仕組みをつくることである。
首相は、旧皇族方のお力も借りる形で、皇室典範改正を、実現すべきだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090409/plc0904090346004-n1.htm

皇室の尊厳、日本の誇りを大事にしよう

すいとく(穂徳)第706号(平成25年5月1日発行)
「皇室の尊厳、日本の誇りを大事にしよう」
神道政治連盟推薦
参議院議員比例代表(全国区)ありむら治子

国語の乱れ、とりわけ不適切な敬語表現が指摘されるようになって久しい。
昨年三月、NHK全国中継のあった参議院予算委員会において自民党を代表し質問に立った私は、
「女性宮家創設が、陛下の御意思かどうか」について、政府の見解を質しました。
宮内庁・風岡典之次長(当時、現宮内庁長官)は、
「陛下は、憲法上、国政に関する権能を有しないというお立場でございますので、
制度的なことについては特に発言をしておりませんと答弁されました。
この発言を聞いて、「本当に宮内庁は大丈夫か?」と不安を覚えたのは私だけではなかったと思います。
天皇陛下に仕えて頂く宮内庁職員、特に幹部職員くらいは
的確な言葉遣い、適切な尊敬語・謙譲語を心がけて頂きたいものです。
天皇陛下は昨年の春、心臓バイパス手術を受けられました。
今回の手術については、新聞や報道番組のみならずワイドショーまでが連日にわたり詳細に報じました。
心臓の拡大図や血管のつなぎ方など事細かに説明がなされていましたが、
果たして一連の報道が適切であったのかどうかは、意見が分かれるところです。
病気、病歴などは個人情報の最もたるもの。
最近では病院においても、名前ではなく受付番号などでアナウンスされることが多くなりました。
病に向き合い、辛い状況にある患者さんのプライバシー(個人情報)を尊重する、
社会的配慮があってのことでしょう。
かつて、昭和天皇がご病気になられた際、医師団は陛下の手術を行っていいものか、
果たして御体にメスを入れることが適切なのか、と葛藤されました。
平成の御代も二十数年経ちましたが、今上陛下も世界の平和を祈り、
日本民族の安寧のため、国民と真摯に向き合われ、力を尽くして下さっています。
東日本大震災後の陛下のお姿に国民は敬愛の念を深め、さらに絆を確かなものにしました。
「開かれた皇室」とは、陛下や皇族方のご病状や家庭内力学の全てを
万人の知るところにするということではないはずです。
こと皇室に関しては、慎みを持った謙虚な日本国民でありたい、と強く念じます。
今から十五年前、宮内庁が中心となり、女性・女系天皇容認を含めた皇室制度に関する検討会を
非公開で、いわば秘密裏に行っていたことが明らかになっています。
国柄の根幹とも言えるご皇室の御事について、国民から隠すかのように議論しておきながら、
今上陛下のご病状、手術の詳細を公表し、
果てには陛下がご快復途上、大変な思いでリハビリをなさっている大事な時期に、
陛下の埋葬方法の検討を発表した宮内庁の対応には、理解しがたいものがあります。
政府は、万世一系、百二十五代にわたる男系男子による皇位継承の歴史を変質させる、
「女性宮家」なるものの創設を検討していますが、
今こそ二千六百有余年にわたり日本民族が堅持してきた国柄を守り、固め成す時です。
国民の多くは、天皇皇后両陛下・皇族方をお護りするのが宮内庁であると認識しています。
宮内庁には信じられる役割を担って頂きたい。私の率直な願いです。

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参議院予算委員会 有村治子議員(自民)女性宮家について