皇嗣両殿下半年間の歩み 皇室支えられ、次世代へ継承も

秋篠宮ご夫妻半年間の歩み 皇室支えられ、次世代へ継承も
2019.10.21 18:15
秋篠宮ご夫妻は5月以降、約半年で東日本大震災の被災地を含む12府県を訪問するなど、
公務で忙しい毎日を送られてきた。公務は以前からのものだけではなく、
代替わりに伴って新たに天皇、皇后両陛下から引き継がれたものなども加わり、増えている。
皇族が減る中、皇嗣(こうし)同妃の立場での国際親善や、次世代への継承にも取り組み、
令和の皇室を支えられている。
両陛下が皇太子同妃時代に務められてきた7つの地方公務のうち、
ご夫妻は、全国高校総体や全国育樹祭、献血運動推進全国大会など、
秋篠宮妃紀子さま単独の臨席も含め5つを引き継がれた。
7月には、以前から担ってきた全国高校総合文化祭と高校総体の開会式臨席が
それぞれ佐賀、鹿児島で同じ日に重なり、新幹線で移動して午前と午後で2つの式典を掛け持たれるなど、
多忙さを象徴するような場面もあった。
ただ、ご夫妻はこうした日々にあっても、「一つ一つの訪問を大切に」
(6月のポーランド・フィンランド訪問前会見での秋篠宮さまご発言)という姿勢を貫かれている。
皇嗣同妃として初めての海外公式訪問となった両国では、1日に10件以上の行事や面会に臨みながら、
公園で親子連れに話しかけるなど、現地の住民との対話の時間も持たれた。
また、代替わりで皇位継承順位2位となられた長男の悠仁さまを、ご夫妻が公務に伴われる機会も目立っている。
7月末、沖縄県などから訪れた「豆記者」の小中学生との懇談の場には、
ご夫妻とともに、参加者に積極的に話しかけられる悠仁さまの姿があった。
8月にお三方で訪問されたブータンは私的旅行の位置づけだったが、王族との面会や現地の学校訪問など、
公的な色合いの強い日程も盛り込まれた。
悠仁さまの同国訪問は「海外経験を積まれることで、
国内の見方も変わっていくであろうというご夫妻のお考え」(宮内庁幹部)といい、
次世代への継承という意味でもご夫妻の果たされている役割は大きい。
https://www.sankei.com/life/news/191021/lif1910210032-n1.html


令和の皇室で存在感高まる秋篠宮家 台風19号対応に注目集まるワケ
2019.10.22 07:00AERA
令和流の皇室のあり方が注目される中、天皇、皇后両陛下を支える秋篠宮家の存在感が高まっている。
台風19号への対応で令和の皇室のパワーバランスを占うことができるという。
AERA 2019年10月28日号に掲載された記事を紹介する。
*  *  *
令和の時代になり、天皇陛下(59)と皇后雅子さま(55)のお二人を以前にも増して支えてきたのが、
秋篠宮さま(53)と皇嗣妃紀子さま(53)だ。
7月27日、佐賀市で始まった全国高校総合文化祭(総文)。
開会式に出席した秋篠宮さまは、佐賀清和高校の3年生で
生徒実行委員会委員長を務めた佐藤雄貴さん(18)に、こう語りかけた。
「2年間かけて作り上げてこられたんですね」
「お疲れさまでした」というねぎらいの言葉に続いて、大会の規模について尋ねた。
そばにいた紀子さまは、笑みを浮かべながら相づちを打っていた。
「お二人ともとても和やかな表情でした。とても緊張しましたが、
めったにできない経験ができたのでうれしかったです」
佐藤さんにとって忘れられない場面となったが、
前出の近重さんは、夫妻の過密スケジュールが気にかかっていたという。
「秋篠宮殿下と紀子さまは本当に、今の皇族方で一番お忙しい日々を過ごされていると思います。
佐賀の総文は、それを象徴した出来事でした」
宮内庁が公表している資料を見ると、夫妻は前日の26日に
全国高校総合体育大会(インターハイ)の開催地である鹿児島市入り。
27日はインターハイの総合開会式に出席した後、佐賀市へ移動。
先述の総文の開会式に出席した。28日も2人そろって、総文の舞台となった佐賀市や小城市をまわった後、
その日のうちにインターハイの会場がある鹿児島県薩摩川内市に戻り、
バスケットボールの試合を観戦。同県霧島市でもフェンシングの競技を見守った。
インターハイは、天皇、皇后両陛下が皇太子夫妻時代に七大行啓として担った公務の一つだった。
秋篠宮夫妻に引き継がれたが、そこに、もともとの公務である総文が重なり、
「ご多忙ぶりが如実に表れました」(近重さん)。
本来2人で訪れるべきところ、単独で担っている公務もあるという。
こうした負担を減らすためにも、眞子さま(27)と佳子さま(24)に
もっと公務を振り分ける必要がある、と近重さんは指摘する。
これまでの秋篠宮さまは、天皇との距離を感じさせる局面もあった。
04年5月、皇太子時代の天皇陛下が「雅子のキャリアやそのことに基づいた
人格を否定するような動きがあったことも事実」と発言すると、
その年の11月に「会見という場所において発言する前に、陛下と内容について話をすべき」と批判。
昨年11月は大嘗祭(だいじょうさい)の公費負担について、
「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と問題提起もした。
今年4月には、「兄が80歳のとき、私は70代半ば。それからはできないです」と
高齢で即位することの難しさを指摘したとの報道もあった。
近重さんは、「いわゆる天皇と皇太子というお立場では発言しにくい所を
カバーされていた側面もあったと思います」と見る。
前出の原さんは、著書『平成の終焉─退位と天皇・皇后』で、
代替わりが皇室の序列の問題に影響するかもしれない、という見方を紹介している。
平成では天皇・皇后、皇太子・皇太子妃、秋篠宮・秋篠宮妃という明確な序列があった。
ところが、令和の時代は、天皇、皇后と同じく「陛下」の称号で呼ばれる上皇、上皇后がいて、
皇位継承権では1位の秋篠宮さまと2位の悠仁さま(13)がいる秋篠宮家の存在感が高まるからという理由だ。
原さんは半年を振り返り、こう感じているという。
「序列が崩れないように細心の注意を払っているように見えます。
上皇や上皇后は外出を控えていますし、天皇や皇后の外出と秋篠宮家の外出は
平成のときの天皇夫妻と皇太子夫妻の外出を踏まえ、役割分担をはっきりさせています」
台風19号への対応によって、令和の皇室のパワーバランスを占うことができるかもしれないとも指摘する。
「平成のときのように天皇と皇后が被災地に行くのか、あるいは皇后の体調を考慮し、
天皇と皇后ではなく皇嗣夫妻が代わりに行くのか、それとも誰も行かないのかに注目しています。
誰も行かなければ平成との違いは明らかになりますし、
皇嗣夫妻が行けば、平成の天皇と皇后のスタイルを継承するのは皇嗣夫妻という印象が強まるでしょう」
これまで6人でもり立ててきた皇室の主な担い手は4人となり、悠仁さまが成人するまで7年ある。
次世代の皇室のあり方や、増えすぎた公務の見直しなど、取り組むべき課題が山積するなか、
「令和流」をどのように打ち出していくのか。(編集部・皇室取材班)
※AERA 2019年10月28日号より抜粋
https://dot.asahi.com/aera/2019102100082.html?page=1