それ(離婚)しか手がない

ドキュメント揺れる皇室
真相追究 雅子妃離婚はあるのか
女性宮家創設の動き、断絶深まる皇太子家、その一方で存在感を増す秋篠宮家

「それ(離婚)しか手がない」。東宮職員からもそんな声が聞こえてきている皇太子一家。
秋篠宮の異例の発言から野田首相が「緊急の課題」と発言するなど、
女性宮家創設問題が急展開を見せる中、
「天皇皇后・秋篠宮家」と「東宮」の断絶は深まるばかり。
混迷し、揺れ続ける皇室は果たしてどこへ向かうのだろうか。
「宮内庁の中では、すでに雅子妃の離婚についての話が進んでいます。これまでにも話はありましたが、
今回は、宮内庁や東宮の中からも、
『もはやどうしようもない』という声が出てきているのです」(皇室評論家・松崎敏彌氏)

皇太子夫妻の離婚とは何とも不穏当な話だが、そのことは後述するとして、
このところ皇室のあり方をめぐって様々な問題が噴出し、喫緊の課題が目白押しなのは事実である。
一石を投じたのが、11月30日に46歳の誕生日を迎えた秋篠宮の、
誕生日に先立って22日に行われた会見での発言だった(内容が報じられたのは30日)。
「私は(天皇の公務の)定年という制度はやっぱり必要になってくると思います。
ある一定の年齢を過ぎれば、人間はだんだん歳をとって、いろんなことをすることが難しくなってきます」
「現在の皇室をそのまま維持していくためには(皇族が)ある一定数は当然必要になってくるわけです」
現在の皇室が抱える問題に、このように踏み込んで発言したのだ。
それを受けて、にわかにクローズアップされてきたのが女性宮家創設の問題である。
野田佳彦首相は、12月1日の会見で「緊急性の高い課題」との認識を示し、10月に官邸まで赴き、
首相にこのことを問題提起していたことが11月25日に明らかになった宮内庁の羽毛田信吾長官も、
「私が申し上げたことを首相に受け止めていただいた」と話した。
いったいなぜ今、女性宮家の問題が急浮上してきたのか。
天皇の学友で、皇室ジャーナリストの橋本明氏が説明する。
「皇室典範では、女性皇族は結婚すると皇籍を離れることになっています。
そのため、現在5歳の秋篠宮家のご長男、悠仁さまが成年に達する頃までには、
皇室の活動を支える皇族が激減してしまう。
そこで、男性皇族と同様、女性皇族にも結婚後も女性宮家として皇族に残ってもらうという考えが出てきたのです」

次ページの図を見ると分かるように、現在、23人いる皇族のうち30歳未満は9人で、
うち未婚女性が8人いる。男性は悠仁さま1人。
この8人の若い女性皇族が結婚して皇室を離れることになると、
将来天皇となる悠仁さまを支え、かつ皇室を維持していく皇族が極端に減ってしまうのだ。
秋篠宮の長女、眞子さまが10月23日に成人を迎えられたことも、大きなきっかけになった。
「眞子さまをはじめ、6人の女性皇族が成人されており、結婚適齢期の方も多い。
今のうちに皇室典範を何とかしないと、
皇族が次々にいなくなってしまうことが懸念されるのです」(宮内庁担当記者)
天皇の健康問題も、女性宮家の議論を加速させるきっかけになった。
天皇は11月6日に東京・文京区の東京大学医学部附属病院に入院。マイコプラズマ肺炎であることが分かり、
11月24日に退院するまで18日間入院されていた。天皇は今月23日、78歳の誕生日を迎える。
'03年には前立腺がんの摘出手術を受け、その後も治療が続いている。
今年2月には心臓の冠動脈検査で異常が見つかった。
「陛下は焦っておられたと思います。ところが、政府がまったく動く気配がない。
天皇が直接政府に言うことはできないので、陛下の意を受けて羽毛田長官が首相に問題を提起し、
さらに、秋篠宮さまが陛下の気持ちを代弁する形で会見で話されたということだと思います」(橋本氏)
秋篠宮の存在感は増す一方だが、事実、宮内庁首脳周辺は、
侍従や宮務官を通じて秋篠宮とも度々、この件で協議を重ねてきていたという。
「陛下は、生きている限り仕事をしていかなければならないというお考えなのです。
以前、『命尽きるその時まで、そういう姿を国民に示すのが私の仕事です』とおっしゃっていたことがありました。
従って、陛下は定年制に関しては決してお許しになりません。
それだけに、陛下も賛成のお考えの女性宮家創設問題を先行させて、
陛下のご内意に沿う皇室の形を作りたいと、宮内庁首脳と陛下の周辺は考えているのです」(橋本氏)
女性宮家の問題は、最近になって初めて議論されるようになったわけではない。
小泉純一郎政権下の'05年に女性天皇(注1)及び女系天皇(注2)についての議論がなされた際、
「皇室典範に関する有識者会議」が女性天皇及び女系天皇の容認と、
女性宮家の設立を認める内容の報告書をまとめている。
小泉首相は郵政選挙での大勝の余勢をかって一気に皇室典範改正を目指そうとしたが、実現しなかった。
(注1)女性の天皇のこと (注2)その天皇自身が女性であるかは関係なく、母親のみが皇統に属する天皇のこと。

111223.jpeg

「結局、悠仁さまの誕生によって、女性天皇、女系天皇の議論も含めて腰砕けになり、
有識者会議は休止同然になってしまった。
が、担当の事務方は官邸に残っており、宮内庁と官邸は事務方を通じて
秘密裏に協議を重ねてきたのです」(皇室に近い関係者)
皇室問題について野田首相は強い関心を持っているという。官邸スタッフはこう話す。
「総理は皇室典範について、内閣府で整理されている資料を見ながら何度かレクを受けています。
女性皇族が婚姻によって皇籍を離脱するというところには、総理は何度もうなずいていました。
この政権で皇室典範改正法案が国会に上程されるかは微妙ですが、
次の政権までには、政府提出がなされる可能性があります」
野田政権には、女性宮家の問題をきっかけに、
現在順調に進んでいるとは言えない与野党協議の突破口を開きたいという思惑も見え隠れする。
「皇室問題ならば、共産党以外の野党は協議に応じざるを得ない。
野田政権は女性宮家創設の動きを奇貨として、野党の協力を取り付けたいのではないか」(政治ジャーナリスト)
皇室の問題を政治の駆け引きに利用するなどもってのほかだが、
実際には「皇室典範改正準備室」が、女性宮家創設の諸問題について、すでに検討を始めている。
ただ、一口に女性宮家創設と言っても簡単ではない。
例えば、女性宮家の範囲をどこまでにするのか。他にも、女性皇族と結婚した夫を皇族とするのか、
宮家は一代限りなのか、世襲なのかなど、議論をし出すときりがない。
「宮内庁と官邸、内々に宮内庁が相談を持ちかけた複数の学者などの中では、
東久邇家、久邇家、朝香家など男系を維持する旧皇族との婚姻をしていただき、
男子のご誕生をお待ちするという案がもっとも穏当であろうという結論に達しています」
(前出・皇室に近い関係者)
このようなところまで、水面下で議論が進んでいるというのだ。

■「それ(離婚)しか手がない」
そして、スピードを上げる女性宮家創設議論の背景には、
もう一つ、皇太子夫妻の問題、もっと言えば雅子妃の問題がある。
「女性宮家議論は、皇太子さまと雅子さまの問題に起因しています。
雅子さまは病気で公務もままならず、それが愛子さまの不登校などにも影響を与えている。
このままでは、皇太子さまが天皇陛下になられた際には負担が多くなり、
それをカバーするのは秋篠宮さま夫妻しかいなくなる」(宮内庁関係者)
その頼みの綱の秋篠宮も先の誕生会見で、記者に問われていないにもかかわらず、
「皇太子両殿下のところとの交流については、残念ながらそれほど多くありません」と自ら明言した。
皇室の中で皇太子家は孤立を深める一方なのだ。こうしたことを背景に、
聞こえてくるのが「雅子妃離婚」の可能性なのである。前出・松崎氏はこう話す。
「致命的になったのは、ブータン国王夫妻の歓迎会を雅子妃が欠席し、皇太子さまお一人で出席されたこと。
この後、急激に離婚の話が出てきました。
要するに、公務ができないなら、皇室にいても仕方がないということですね。
東宮の幹部によると、皇太子さまが両陛下にお会いに行くと、
残された雅子妃が暴れて、手がつけられないというんです。

東宮職員も最近は『それ(離婚)しか手がない』と言うようになってきた。
美智子皇后が、『このままでは皇太子が病気になってしまう』と漏らされたとも聞いています」

松崎氏によると、年末から年始にかけての雅子妃のスケジュールは、まったく入っていないという。
天皇誕生日、新年祝賀などの式典は、すべて皇太子一人と秋篠宮夫妻が出ることになっているというのだ。
雅子妃の病状がどのようになっているか分からないため、予定を入れることができないという。
皇室関係者が言う。
「美智子皇后はこれまで雅子妃をかばっていましたが、さすがに最近は、突き放した対応をされています。
天皇の中には、次の天皇は皇太子ではなく秋篠宮さまというお考えもあるのかもしれません。
仮に皇太子が天皇になっても、国賓が見えた際、皇太子一人では公務はできません。
ですから、その意味でも皇室典範の改正の議論を早急に行わなければなりません。
つまり、皇統の継承の順位を改正するための議論をするということです。
皇族や宮内庁長官が議員として参加する皇室会議で扱う議題には、『離婚』が書き添えられていると言います」
揺れ続ける皇室の着地点は、果たして見出せるのだろうか。
「フライデー」2011年12月23日号より

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/30234