天皇陛下 御研究

ハゼ

諸君!2008年7月号
道川文夫 (元NHK出版常務取締役編集局長)
…1999年12月27日、両陛下から、今回の記念記録集『道』の刊行に対しての、慰労のお茶会に招かれる。
…しばらくして、両陛下とお目にかかる部屋まで案内された。
部屋の入口近くに両陛下は立たれ、そこで各自が氏名と役割を申しのべた。
それぞれが着座したところで、天皇陛下から、「よい本を作ってくれてありがとう」とのお言葉があった。
そして美智子皇后が「よくやってくれました」とお優しく仰せられた。
…話の切れ目に、安藤社長が、「陛下はハゼがご研究のテーマだとお聞きしていますが、私たち素人にはハゼというと、
俗にいうダボハゼぐらいしか思いつかないのですが」と言うと、
陛下は微笑みを湛えながら、よくぞ尋ねてくれたといわんばかりの表情になり、
丁寧にハゼ類は日本だけでも三百種以上もあり、様々な分化を遂げていることなど、
ご自分が何を研究しているのかということを熱心に話してくださった。
すると皇后さまは、「陛下はお魚がお好きだから、よかったですね」とやさしく感想をのべられた。
この時の陛下は、凛とした現役の科学者のお姿であり、かつ、“少年”のような面差しで輝いておられた。
また皇后さまは、この部屋でIBBY(国際児童図書評議会。
平成10年9月にインドのニューデリーで開催された第26回世界大会において、
ヴィデオテープにより基調講演された)への英語での講演のヴィデオを撮影したことを話され、
皇太后さま(香淳皇后)のお机をお借りして撮っていただいたと話された。
私がご立派なご講演でしたねと申し上げると、
「私は海外で暮らしたことも、外国で学んだこともないので、習った通りに話しただけです」と、
美智子さまは、お顔を傾げられ、羞じらうように、話されていた。 …

天皇陛下、8年ぶりハゼ論文=オランダ誌に掲載-宮内庁
宮内庁は13日、天皇陛下が秋篠宮さまらと共同で執筆されたハゼの研究に関する論文が、
オランダの学術雑誌「ジーン」2月1日号に掲載されたと発表した。
陛下のハゼに関する論文発表は8年ぶりで、これで32本となった。
陛下らは、日本周辺に生息するキヌバリ、チャガラの二種類のハゼ科魚類の系統をDNA解析で調査。
2008年に発表したミトコンドリアDNAの解析では、
キヌバリは日本海側に生息するチャガラの祖先から分岐したとされていた。
陛下の発案で核DNAも解析したところ、
キヌバリ、チャガラの祖先がそれぞれ太平洋側、日本海側に分岐したことなどが示唆されたという。
(2016/05/13-19:33)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051300948&g=soc

天皇陛下が執筆に加わった魚類解説書
天皇陛下、魚類書の改訂版執筆
天皇陛下が執筆に加わった魚類分類書「日本産魚類検索-全種の同定」(東海大学出版会)の
第3版が28日までに出版された。
宮内庁によると、陛下は1993年発刊の初版、2000年発刊の第2版と同様、
宮内庁職員らとともに「ハゼ亜目」を担当。
第3版では内容を一新し、改訂前より約100種多い518種を収録したという。
時事ドットコム (2013/02/28-19:19)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013022800954

天皇陛下が執筆に加わった魚類解説書が発行 「ハゼ亜目」担当
天皇陛下が執筆に加わった魚類解説書「日本産魚類検索 全種の同定 第三版」(東海大学出版)が発行された。
同書は、国内の淡水と近海に生息する4213種の全魚類を図と解説文を組み合わせて視覚的に分類した専門書。
陛下は初版(1993年)と第2版(2000年)でも執筆を担当している。
宮内庁によると、陛下は今回、皇居内にある生物学研究所の職員ら3人と共に「ハゼ亜目」の項目を担当。
第2版より105種多い計518種を掲載した。種の説明、生息地のほか、陛下が描いた図も載せられた。
編者の中坊徹次・京都大教授によると、陛下は月数回、生物学研究所で議論をしながら研究を進めてきた。
中坊教授は「台風の時でも出向いて研究を続けられた。昨年は心臓手術もあって大変な時期だったと思うが、
丁寧に、熱心に執筆をしていただいた」と話す。
陛下は、うろこの数などで種類を区別する「分類学」を専門に研究を続けている科学者で、
日本魚類学会の会員でもある。
都合がつけば東京都内で毎月開かれている研究会にも出席している。
発刊された魚類解説書は計3巻。B5判2400ページ、定価3万5000円(税別)。
陛下を含め計19人の魚類学者が執筆している。
絶滅とされていたが10年に山梨県西湖で見つかったクニマスも掲載された。
http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20130321k0000e040144000c.html


タヌキ

天皇陛下が再びタヌキ論文=宮内庁
宮内庁は6日、天皇陛下が皇居のタヌキの生態について共同研究された論文が、
「国立科学博物館研究報告」(8月22日発行)に掲載されたと発表した。
陛下がタヌキに関する論文を執筆したのは2008年以来2度目。
論文は「皇居におけるタヌキの果実採食の長期変動」で、同博物館の研究員ら3人との共著。
陛下は09年1月から13年12月の間、タヌキが排便をしに来る皇居内の「ためふん場」で
ほぼ毎週ふんを採集し、顕微鏡で内容物を分析して、食べた物の季節的変化を明らかにした。
(2016/10/06-17:53)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016100600652&g=soc



宮内庁HPより 陛下のご研究、論文等について
http://www.kunaicho.go.jp/activity/activity/01/activity01.html#H2-08

天皇陛下は,長年にわたり,ご公務の合間にハゼ類の分類のご研究をされています。
日本魚類学会の会員として,昭和38年(1963年)から現在までの54年間に
28編の論文を同学会誌にご発表になっています。
その他,「ハゼ科魚類の系統に重要と考えられる幾つかの形態上の特徴(英文)」(昭和60年(1985年),
名誉総裁をお務めになった第二回太平洋・インド洋の魚類に関する国際研究会議で口頭発表(英語)され,
昭和61年(1986年),同会議報告書に掲載)と「ミトコンドリア・チトクロームb遺伝子の分子系統学的解析に基づく
ハゼ類の進化的考察(英文)」(平成12年(2000年),秋篠宮殿下もお加わりの共同でご執筆),
「DNA分子と形態の解析に基づくハゼ科魚類,キヌバリとチャガラの太平洋側および
日本海側の地域集団の進化(英文)」(平成20年(2008年),秋篠宮殿下もお加わりの共同でご執筆),
「ハゼ科魚類,キヌバリとチャガラの核DNAとミトコンドリアDNAを用いた種分化の解析(英文)」
(平成28年(2016年),秋篠宮殿下もお加わりの共同でご執筆)の4編の論文も発表され,
合計32編の論文をご発表になっています。
また,国立科学博物館研究報告で「皇居におけるタヌキの食性とその季節変動」(平成20年(2008年)),
「皇居におけるタヌキの果実採食の長期変動 」(平成28年(2016年))の論文も共同でご執筆になっています。