譲位後のお住まいについて

天皇陛下退位の場合 皇太子さまと住まい入れ代わる方向で検討
3月25日 19時21分
天皇陛下が退位され、皇太子さまが新しい天皇として即位された場合、
それぞれのお住まいが入れ代わる方向で検討が進められていることがわかりました。
天皇皇后両陛下は、結婚後30年余りを過ごした「東宮御所」に戻られることになります。
関係者によりますと、宮内庁は、天皇陛下が退位され、皇太子さまが新しい天皇として即位された場合、
天皇陛下は、皇后さまとともに東京・港区の赤坂御用地にある皇太子ご一家のお住まいの「東宮御所」に移られ、
皇太子ご一家は、皇居にある両陛下のお住まいの「御所」に移られる方向で検討を進めているということです。
お住まいの入れ代わりによって新たな住まいを建設する必要はなくなり、
皇位継承に伴う支出の抑制につながるということで、
こうした方針を両陛下や皇太子ご夫妻も受け入れられているということです。
住まいの名称は、今の「御所」は天皇の住まいとして「御所」のまま変わらず、
退位した天皇陛下と皇后さまが暮らされる「東宮御所」は、
かつて皇位を譲ったあとの天皇の住まいの呼び名に使われた「仙洞御所」となる見込みだということです。
お住まいの入れ代わりには、一時的な仮住まいを設けるなどの必要があり、移転が終わるまでには時間がかかる見通しです。
「東宮御所」は、両陛下が結婚後30年余りを過ごし、自分たちの手で3人のお子さまを育てられた建物で、
天皇陛下が退位されれば、皇后さまと思い出の住まいに戻り、新たな生活を始められることになります。
天皇陛下の退位をめぐっては特例法の制定で退位を可能とするなどとした国会の考え方がまとまり、
政府の有識者会議が天皇陛下の退位後の称号やお立場など詳細な制度設計の検討を進める方針です。

譲位後の天皇の住まい
歴史上、譲位した天皇は「上皇」という略称で呼ばれ、譲位後に移り住んだ住居は、
俗世を離れた仙人の住まいを意味する「仙洞御所」のほか、「後院」や「仙院」などと呼ばれました。
今もその名が残る京都市上京区の京都御苑の「仙洞御所」は、
江戸時代初めの1629年に明正天皇に位を譲って上皇となった後水尾天皇以降、
歴代の天皇の譲位後の住まいがあった場所ですが、住居だった建物は火災で消失し、
現在は庭園や茶室が残るだけになっています。

「御所」 両陛下の住まいとして平成5年に完成
皇居の吹上地区にある「御所」は、昭和天皇の崩御に伴って即位された
天皇陛下と皇后さまの新たなお住まいとして、平成5年の春に完成し、
その年の12月から、両陛下が長女の紀宮さまとともに暮らし始められました。
総工費は56億円で、総面積は4940平方メートル。地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、
両陛下の私室のほか、職員の事務室、応接室など、合わせて62の部屋があり、
外国から賓客が訪れた際などの接遇の場としても使われています。
一方、平成の代替わりによって、昭和天皇ときさきの香淳皇后の住まいだったそれまでの御所は、
「吹上大宮御所」と名称が変わり、香淳皇后が、皇太后として、平成12年に亡くなるまで暮らしました。

「東宮御所」 昭和35年に両陛下の新居として完成
東京・港区の赤坂御用地にある「東宮御所」は、昭和35年の春、前の年に結婚した皇太子夫妻、
今の天皇皇后両陛下の新居として完成しました。
「東宮御所」の「東宮」は、奈良時代以降、皇太子や皇太子の住まいの意味で使われてきた用語です。
建物は地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、のちに増改築が行われ、
総面積は5500平方メートル余りあります。
皇太子ご一家の私室のほか、賓客の接遇などに使われる応接室や広間、
宮内庁の職員の事務室などがあり、そばにはテニスコートもあります。
天皇陛下が即位し、両陛下が皇居の「御所」に移られた翌年の平成6年7月から皇太子ご夫妻が暮らし始め、
現在、長女の愛子さまと一家3人で生活されています。

両陛下「東宮御所」への思い
天皇皇后両陛下は、結婚翌年の昭和35年6月、誕生されてまもない長男の浩宮さま、
今の皇太子さまとともに「東宮御所」での生活を始められました。
親子が離れて暮らす天皇家の慣習を見直し、自分たちの手で皇太子さまを育てられました。
皇后さまが側近に示された育児方針のメモは、
皇太子さまの名前の「徳仁(なるひと)」にちなんで、「ナルちゃん憲法」と呼ばれ、話題になりました。
その後、次男の礼宮さま、今の秋篠宮さま、そして長女の紀宮さま、黒田清子さんも誕生。
両陛下は、忙しい公務の合間に、お住まいで家族と過ごす時間も大切にし、
そばにあるテニスコートで、たびたび家族で汗を流されました。
「東宮御所」で3人のお子さまを育てながら、親しみやすい新たな皇室像を築かれました。
両陛下は、天皇陛下の即位後も平成5年12月に皇居の「御所」に移るまで「東宮御所」で生活されました。
この間、「東宮御所」は「赤坂御所」に名称が変わり、天皇陛下は皇居まで車で通って公務にあたられました。
両陛下は、折に触れて「東宮御所」での暮らしを振り返られています。
天皇陛下は、「御所」の完成を前にした平成4年の記者会見で、「東宮御所」での生活について触れ、
「30年以上も住んでいましたから、移るときには、
さまざまなことが思い出され、感慨深いものがあると思います」と述べられました。
皇后さまは、黒田清子さんの結婚式を間近に控えた平成17年の誕生日にあたり、
「自然のお好きな陛下のお傍(そば)で、二人の兄同様、
清子も東宮御所の庭で自然に親しみ、その恵みの中で育ちました」と文書で述べられました。
そして、「子どもたちでにぎやかだった東宮御所の過去の日々が、
さまざまに思い起こされます」と振り返られています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170325/k10010924571000.html

陛下、退位後は30年ぶり東宮御所へ…政府検討
2017年03月26日 07時00分
天皇陛下の退位が実現した場合、現在お住まいの皇居・御所から、
皇太子さまのお住まいの東宮御所に移られる方向で、政府が検討していることが25日、わかった。
御所には新天皇となる皇太子さまが移られる。
天皇、皇后両陛下は、結婚翌年の1960年6月から、93年12月まで、
赤坂御用地(東京都港区)の東宮御所に住まわれていた。
陛下の退位を巡っては、政府が2019年1月1日の改元を視野に入れて準備を進めており、
両陛下は約30年ぶりに東宮御所に戻られることになる。
関係者によると、両陛下が出られた御所を改修してから、皇太子ご一家が移られる方向で検討。
この改修中、皇太子さまは東宮御所から、執務や宮殿行事などのため、皇居に通われることになる。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170325-OYT1T50148.html

天皇陛下、公的活動も退く意向 退位後、二重象徴を回避
2017年3月27日05時02分
天皇陛下が、自身の退位後は国事行為を皇太子さまに引き継ぐとともに、
象徴天皇として取り組んできた公的な活動からも退く意向であることがわかった。
皇太子さま、秋篠宮さまに伝えて同意を得ているほか、関係者にも示しているという。
退位後の住まいは東京・元赤坂の赤坂御用地になる見通し。
天皇陛下が存命中に退位することをめぐっては、政府の有識者会議の専門家ヒアリングなどで
「退位した天皇と現天皇との二重性が生じかねない」との懸念があがっていた。
陛下は過去の歴史を踏まえ、象徴の二重性が生じないよう、自ら公的な活動から退く意向を示したとみられる。
 陛下は新憲法下で即位した初の天皇。憲法で「国民統合の象徴」と定められたが、
具体的にどうあるべきかの定義はなく、被災地訪問など公的活動を精力的に積み上げながら象徴像を模索してきた。
昨年8月、退位の意向をにじませたお気持ち表明では
「時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、
思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました」と公的な活動の意義を強調していた。
宮内庁関係者は「全国各地での行事や式典、外国訪問、被災地訪問や戦没者慰霊。
いずれも陛下が象徴天皇のあり方を追求してこられた証し。
ご譲位されれば、象徴としての務めを担う者にすべてお譲りになるお考えのようだ」と話す。
公的活動は、退位後に一気に引き継ぐのではなく、退位前から、皇太子ご夫妻、
秋篠宮ご夫妻に少しずつ引き継いでいくことも検討されているという。
天皇の退位後の地位や待遇は皇室典範に定めがなく、
政府は▽退位後の陛下を皇族とする▽重祚(ちょうそ)(再即位)はない
▽摂政に就任しない――などを特例法案に盛り込むよう検討している。
だが、公的活動は憲法に定められた国事行為とは違って明文化されたものではないため、
今回の特例法案でも規定されない見通しだ。
陛下の意向を受け、退位後の活動は抑制的になる方向だが、
宮内庁は「(退位後)何をなされるか、第三者が強制するものではない」との見解を示す。
両陛下は皇太子ご夫妻時代から外国要人と親交を深めており、
退位後も先方の願いで、私的に食事やお茶を共にする可能性はある。
チャリティー目的の音楽会や展覧会など公の場に足を運ぶこともありうる。
一方、宮内庁は退位後の陛下の住まいについて、現在の皇居・御所から、
東京・元赤坂の赤坂御用地にある皇太子家の東宮御所に移る方向で調整している。
歴史上、退位した天皇の住まいは「仙洞(せんとう)御所」と呼ばれ、今回もこう呼ばれる可能性がある。
御所には、皇太子家が代わりに入る。この点、皇太子さまとも意見が一致し、
御所と東宮御所を改修する間は、仮住まいを用意する見通しだ。
天皇陛下は退位に伴う費用や影響を最小限に抑えたい意向で、
皇太子家と住まいを入れ替える案は、両陛下の意向に沿う。
また、東宮御所は、両陛下の結婚直後の1960年から93年まで暮らした思い出の住まいでもある。
皇位継承第1位となる秋篠宮さまは現在の元赤坂の宮邸に住み続けるが、
皇太子家と同等の待遇が想定され、職員の増加にあわせ増改築も検討されている。

【天皇陛下の主な公的な活動】
・全国植樹祭、国民体育大会、全国豊かな海づくり大会などの国内訪問
・被災地訪問
・外国訪問
・全国戦没者追悼式への出席
・戦没者慰霊
・新年などの一般参賀
・天皇、皇后両陛下主催の園遊会や宮中晩餐(ばんさん)会
・国賓との会見、外国賓客らの引見、昼食会、お茶・茶会
http://www.asahi.com/articles/ASK3V4D3VK3VUTIL006.html?iref=comtop_8_02

2017.3.28 08:02
「皇太子さまと住まい入れ替え」官邸、寝耳に水 宮内庁と溝
天皇陛下の譲位をめぐり、首相官邸と宮内庁の溝が広がっている。昨夏の天皇陛下の「お気持ち」表明を受け、
官邸は宮内庁との意思疎通の改善策を講じてきたが、不協和音は絶えない。
政府は5月の連休明けにも、一代限りで譲位を認める特例法を含む譲位関連法案の国会提出を予定し、
平成30年の譲位実現に向け準備が本格化するだけに、一層の連携が求められる。
25日午後7時。安倍晋三首相は東京都渋谷区富ケ谷の私邸で、
NHKが「天皇陛下は退位後に皇太子さまと住まい入れ替え」などを報じたのを知り驚愕(きょうがく)した。
譲位に関する有識者会議でも俎上(そじょう)に載せておらず、まさに寝耳に水。
首相はすぐに関係者に問い合わせたが、官邸内で検討した形跡はなかった。
官邸筋は「宮内庁が既成事実化を図り、NHKにリークしたのだろう」と打ち明けた。
菅義偉官房長官も27日の記者会見で不快感を隠さなかった。
「全く承知していない。どういう根拠で報道されているのか全く分からない。
そうした報道が出ること自体おかしい。報道されたことは全くあり得ない」
譲位をめぐり、首相官邸は「天皇は国政に関する権能を有しない」と定めた憲法4条に抵触せぬよう
「国民の総意」で譲位を実現すべく腐心してきた。その一環として衆参両院正副議長による意見集約を優先させ、
17日に特例法を柱とした見解がようやくまとまった。有識者会議も法案策定に向け、本格議論を始めたばかりだった。
今後も同様の事案が続けば、法案成立そのものも危ぶまれる。官邸側は宮内庁から事情を聴き、防止策を検討するという。
宮内庁との溝が表面化したため昨年9月、官邸は宮内庁次長を
内閣危機管理監を務めた警察庁出身の西村泰彦氏に交代させ、
事務次官会議にも出席するようになったが、連携の悪さは相変わらず。
経新聞が今年1月に「新元号は平成31年元日から」と報じた際も、
宮内庁は「元日に譲位に関する行事を設定するのは難しい」と異論を表明した。
(田北真樹子)
http://www.sankei.com/life/news/170328/lif1703280024-n1.html