「生前退位」のご意向についての報道 おことばの後

天皇陛下のお気持ち、首相「重く受け止める」
2016年08月08日
天皇陛下のお言葉表明を受け、安倍首相は8日、
「天皇陛下が国民に向けてご発言されたということを重く受け止めている」と首相官邸で記者団に語った。
そのうえで、「ご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状にかんがみる時、
天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことが出来るのか、しっかりと考えていかなければならない」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000304/20160808-OYT1T50182.html

2016.8.8 18:23更新
菅義偉官房長官「国政に影響及ぼすご発言ではない」 憲法4条抵触懸念を否定
菅義偉官房長官は8日、天皇陛下が「生前退位」のご意向を示されたことを受けた臨時記者会見で、
「お気持ち」の表明が、天皇の国政への関与を禁じた憲法4条に抵触するかどうかについて
「今回のご発言は、将来的に公務の円滑な遂行が困難になる可能性があるというお気持ちを陛下自身で述べられた。
したがって、国政に影響を及ぼすようなご発言ではない」と述べ、問題はないとの認識を示した。
天皇陛下のご公務の見直しについて、菅氏は「これまでもご年齢にふさわしいものになるよう
必要な見直しを図ってきた」と説明。その上で「今後とも憲政上、天皇は日本国民統合の象徴であり、
この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくとされている。
そのことを踏まえ、引き続き考えていくべきものと思っている」と話した。
有識者会議の設置については「今日、安倍晋三首相の考え方が示されたばかりなので、
これからどのようにするか考えていかないといけない」と述べるにとどめた。
現行の皇室典範では「生前退位」を認めておらず、皇室典範の改正や特別立法が必要になる。
菅氏はこれについて「首相自身が陛下のお言葉を踏まえ、
どのようなことができるのかしっかり考えていかないといけないと発言した。
それに基づき、これからどのようにするか考えていかないといけない。これが今の私たちの現実だ」と述べ、
具体的な言及を避けた。
http://www.sankei.com/life/news/160808/lif1608080030-n1.html

Domestic | 2016年 08月 8日 21:01 JST
宮内庁、誤解広がらないようくぎ
生前退位への強い思いが込められた天皇陛下のビデオメッセージの公表を受け、
宮内庁の風岡典之長官は8日記者会見し
「陛下は現在健康であり、多くのお務めを果たしている。
今すぐお務めが難しくなるということではない」と早期退位を否定、
世間に誤解が広がらないようくぎを刺した。
長官は「(象徴天皇としての)経験を通じての思いを述べるのは、
陛下にやっていただくのがふさわしいと考えた」と説明。
「憲法上の立場を踏まえたご発言」と指摘し、政治的なメッセージではないと重ねて強調した。
【共同通信】
http://jp.reuters.com/article/idJP2016080801002187

2016.8.13 07:22更新
東宮大夫「皇太子さま、重くお受け止め」
宮内庁の小田野展丈東宮大夫は12日、記者会見し、
天皇陛下が生前退位の実現に強い思いを示された8日のビデオメッセージを受け、
「皇太子さまが大変重く受け止めておられているようだ」と述べた。
天皇陛下のビデオメッセージが公表された8日午後3時は、
皇太子さまが名古屋市で開かれた国際会議への出席を終え、帰京される直前だった。
皇太子さまは、名古屋駅の貴賓室で陛下のビデオメッセージをご覧になった。
皇太子妃雅子さまと敬宮(としのみや)愛子さまも、同じ時間に住まいの東宮御所で視聴されたという。
小田野大夫は、皇太子さまが今年2月の誕生日記者会見で、「両陛下のお気持ちを十分踏まえながら、
少しでもお役に立つことがあれば喜んでお力になりたいと思います」と述べられたことを挙げ、
現在の皇太子さまの心境について、「この言葉の通りだと思う」と話した。 
http://www.sankei.com/life/news/160813/lif1608130014-n1.html

自民・二階幹事長、女性天皇を容認する発言 番組収録で
2016年8月25日19時02分
自民党の二階俊博幹事長は25日、BS朝日の番組収録で司会者から女性天皇の是非を問われた際、
「女性尊重の時代に天皇陛下だけはそうはならんというのはおかしい。時代遅れだ」と語り、
女性天皇を認めるべきだとの考えを示した。
自民党内では伝統を重んじる議員を中心に天皇の「男系維持」にこだわり、女系・女性天皇に否定的な声が強い。
天皇陛下が生前退位を強くにじませるお気持ちを表明した中で、女性天皇も容認する党幹部の発言は議論を呼びそうだ。
二階氏は番組で「国民の間にも、(女性天皇が)決まれば違和感はないのではないか」と述べ、
女性天皇は国民の理解も得られるとの見通しを示した。
番組収録後、二階氏は記者団に対しても「諸外国でもトップが女性の国はいくつかある。
なんの問題も生じていない。女性がこれだけ多く各界でご活躍をいただいているところで、
天皇だけが女性じゃ適当でないというのは通らない」と重ねて強調した。
http://www.asahi.com/articles/ASJ8T565XJ8TUTFK00K.html

官房長官 女性の皇位継承は慎重な対応必要
8月26日 12時47分
菅官房長官は記者会見で、自民党の二階幹事長が現在は認められていない女性の皇位継承に
肯定的な考えを示したことについて、安定的な皇位継承の維持は重要な問題だとする一方、
男系の皇位継承が例外なく続いてきた重みを踏まえ慎重に対応する必要があるという認識を示しました。
自民党の二階幹事長は25日、記者団に対し、現在は認められていない女性の皇位継承について、
「女性が各界で活躍している中で天皇だけが女性では適当でないというのは通らない」と述べ、
肯定的な考えを示しました。
これについて、菅官房長官は記者会見で、「政府の立場でコメントすることは控えたい。
安定的な皇位の継承を維持することは国家の基本に関わることであり、
極めて重要な問題であると認識している」と述べました。
その一方で、菅官房長官は「男系継承が例外なく今日まで維持されてきた重みを踏まえながら、
安定的な皇位継承の維持について考えていく必要もある。
この問題は慎重かつ丁寧に対応する必要がある」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160826/k10010654821000.html

「生前退位」実現に特別措置法 政府検討、
皇室典範の付則に「特別の場合に限る」と明記へ年内の有識者会議設置は見送り

政府が、天皇陛下の「生前退位」について、特別措置法制定で可能にする検討に入ったことが4日、分かった。
ただ、憲法は皇位継承について「皇室典範の定めるところによる」と規定していることから、
皇室典範の付則に「特別の場合」に限定して特措法で対応できる旨を追加する。複数の政府関係者が明らかにした。
また、皇室に関する問題は慎重な上にも慎重な協議を必要とすることから、年内に有識者会議を設けることは見送る。
政府は当面、内閣官房の皇室典範改正準備室を中心に、識者などから幅広い意見を聴取し、
特措法案の内容を詰める。提出は年明け以降になる見通しだ。
今回、特措法を制定するのは、陛下のご意向について国内の各種世論が高い割合で理解を示していることから、
政府としてはあまり時間をかけずに対応する必要があるためだ。
また、皇位継承のあり方への影響を最低限に抑える狙いもあるとみられる。
政府は当初、特措法単体の制定による対応も検討したが、憲法は「皇位は、世襲のものであつて、
国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」(2条)と定めていることから、
単独では憲法違反になると判断した。
そのため、皇室典範の付則を追加する方法での調整を進めている。
この場合、皇室典範の本則部分の改正に当たらないことから、典範改正に慎重な世論にも配慮できるとみている。
一方、政府は安定的な皇室制度のあり方に関しても今後対応する必要があるとみている。
安倍晋三首相や菅義偉官房長官は皇位が例外なく父方の系統に天皇を持つ男系で引き継がれてきた
歴史的な重みを指摘しており、それを踏まえた上で女性皇族の身分や「女性宮家」などについて引き続き検討していく。
天皇陛下は先月8日、高齢となった象徴天皇のあり方について、約11分間にわたるビデオメッセージで表明し、
「生前退位」の実現への強い思いをにじませられた。皇室典範で規定された「摂政」にも否定的な考えを示された。
        ◇
生前退位 天皇が存命中に、その地位を皇太子に譲ること。江戸時代後期の光格天皇を最後に約200年間、
例がない。憲法は皇位継承について「皇室典範の定めるところによる」としている。
皇室典範は、皇位の継承を「皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と規定。
順位を(1)皇長子(天皇の長男)(2)皇長孫(天皇の長男の子)(3)その他の皇長子の子孫-などと
定めている。「天皇が崩じたときは、皇嗣(皇位継承権第1位)が、直ちに即位する」と規定しているため、
現行では生前退位は認められていない。
http://www.sankei.com/smp/politics/news/160905/plt1609050001-s1.html

政府有識者会議、生前退位問題の決着を優先
2016年09月06日
政府は、天皇陛下が「生前退位」の意向を示唆されたことを踏まえ設置を検討している有識者会議について、
生前退位と公務の負担軽減策にテーマを絞る方向で調整に入った。
女性・女系天皇の容認や女性宮家創設など、安定的な皇位継承や皇族減少への対応策については検討を先送りし、
退位問題の決着を優先させる。
複数の政府関係者が明らかにした。有識者会議の設置時期については、9月中を想定していたが、
「世論が落ち着いてから議論を始めた方がいい」(政府高官)として、10月以降とする案が浮上している。
会議では生前退位を前提とせず、天皇が各種行事への出席などを続けられる公務のあり方や、
摂政などを置いて国事行為などを代行することの是非などについても意見を求める方向だ。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000304/20160905-OYT1T50098.html

「女性天皇」検討に否定的=生前退位の議論優先-安倍首相
【ビエンチャン時事】安倍晋三首相は8日午前(日本時間同日昼)、訪問先のラオス・ビエンチャンで
同行記者団に対し、皇室制度の見直しに関しては天皇陛下の生前退位の問題に絞り、
女性天皇や女系天皇、女性宮家創設の検討については否定的な見解を明らかにした。
首相は、陛下が生前退位をにじますお気持ちを表明されたことについて、
「陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるか考えたい」と表明。
女性天皇などに関しては「今回は天皇陛下のご発言があったわけで、
それに対する国民の反応がある」と指摘、検討対象からは外れるとの認識をにじませた。
一方、自民党総裁任期の延長に関しては、「党内で議論があることは承知しているが、
現在総裁の立場にある私が言及しないほうがよい」と述べるにとどめた。
衆院の解散権との関係については「全く関わりがない」として、縛られないとの考えを示した。
また、首相は、北朝鮮の弾道ミサイル発射について、
「国際社会が緊密に連携して、制裁を厳格に実施していく必要がある」と述べた。(2016/09/08-13:06)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016090800385&g=soc

2016.9.8 13:45更新
安倍晋三首相「さまざまな方の意見を伺いながら静かに議論」 「生前退位」実現へ対応検討
【ビエンチャン=小島優】安倍晋三首相は8日午前(日本時間同)訪問先のラオス・ビエンチャンで
同行記者団と懇談し、天皇陛下が公表された「お気持ち」で意向をにじまされた「生前退位」への対応について
「今後、予断することなく、さまざまな人の意見も伺いながら、静かに議論を進めていくようにしたい」と述べ、
専門家や有識者から意見を聞いた上で検討を進める考えを示した。
有識者会議の設置やヒアリングなど意見を聞く具体的な方法については「どういう形で進めていくかも含め、
これからよく考えていきたい。多数の人から意見をいただきたい」と述べるにとどめた。
女性宮家創設など皇族減少や安定的な皇位継承への対応策には「今回は天皇陛下が国民に向けてご発言され、
国民から、問題に対応すべきだという意見が多数ある中で、われわれも検討していかなければならない」と指摘。
当面は、天皇陛下の生前退位を実現するための対応検討を優先する考えを示した。
また、自民党が月内にも検討を始める党総裁任期の延長の是非については
「総裁の立場にある私が言及しない方がいい」と明言を避けた。
その上で「総裁としての任期はまだ2年ある。しっかりと全うして結果を出すことが私の責任であって、
余計なことは考えるべきではない」と強調した。
総裁任期の延長を検討している間は首相の解散権が制約されるとの考えがあることに対しては
「首相の権能である解散(権)と総裁の任期は全く関わりがない」と指摘した。
http://www.sankei.com/life/news/160908/lif1609080021-n1.html

宮内庁長官 天皇陛下のお気持ち「優先的に対応を」
9月21日 18時44分
宮内庁の風岡長官は、天皇陛下が「生前退位」の意向がにじむお気持ちを表明されたことについて、
「内閣官房に優先的に対応して頂きたい」と述べ、検討が速やかに進むよう期待する考えを示しました。
これは、宮内庁の風岡長官が、21日、定例の記者会見で述べたもので、
風岡長官は「天皇陛下が率直な意見を述べられ、世論調査などによると
多くの国民の理解が得られているということで、私どもとしてよかったなと率直に思っている」と話しました。
そして、「具体的には内閣官房の検討に委ねることになるが、できるだけ優先的に対応して頂き、
速やかに検討が進むことを願っている」と述べました。
風岡長官は、また、天皇陛下のお気持ちの表明を振り返り、「これからのいろいろな検討の出発点になるもので、
非常に重要なことであり、憲法上の立場に注意しながら述べられた。ここまでくるのも大変なことだったが、
どういう形でお気持ちにこたえるのかも大変な作業になるだろう」と語りました。
そのうえで、「内閣官房と十分連携をしてどういう対応になるのかできるだけ伺っていくとともに、
今後、皇室の実態や皇室制度の運用、皇室の歴史などについて説明を求められることも考えられるので、
幅広く対応できるよう準備を続けていく」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160921/k10010702131000.html

「生前退位」有識者会議、今井敬氏ら6人を起用
2016年09月23日 12時52分
政府は23日、天皇陛下が「生前退位」の意向を示唆されたことを踏まえ、
「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」を設置し、
メンバーに今井敬・経団連名誉会長ら6人を充てることを決めた。
今井氏が座長を務め、10月中旬にも初会合を開く。
菅官房長官は23日午前の記者会見で、「陛下が82歳とご高齢であることを踏まえ、
天皇の公務の負担軽減等について、予断を持つことなく議論を進めていただく」と述べた。
会議は安倍首相の私的諮問機関の位置付けで、初会合には首相も出席する予定だ。
今井氏以外のメンバーは、小幡純子・上智大教授(行政法)、清家篤・慶応義塾長(労働経済学)、
御厨貴・東大名誉教授(日本政治史)、宮崎緑・千葉商科大国際教養学部長(国際政治学)、
山内昌之・東大名誉教授(国際関係史)。
生前退位と公務の負担軽減にテーマを絞り、皇室や憲法、歴史の専門家などからヒアリングを行う。
議論の結果は提言としてまとめる方針だ。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160923-OYT1T50043.html

官邸、宮内庁にてこ入れ=お気持ち表明で不満
宮内庁長官の風岡典之氏が26日付で退任し、山本信一郎次長が長官に昇格、
後任の次長には西村泰彦内閣危機管理監が就任する。
天皇陛下のお気持ち表明に至る過程で、宮内庁の対応に不満を持った首相官邸が、人事でてこ入れを図ったようだ。
宮内庁幹部の異動は春が通例で、風岡氏も当初は来年3月末まで務めるとみられていた。
政府関係者は、退任が早まった理由について「お気持ち表明に関し、誰かが落とし前をつけないと駄目だ」と語った。
陛下の生前退位のご意向が官邸に伝えられて以降、杉田和博官房副長官らは、
退位の自由は憲法上認められていないと判断し、負担軽減策の検討を進めていた。
そうした中で陛下のお気持ち表明の動きが表面化した。官邸は宮内庁に対し、
「陛下が思いとどまるよう動くべきだった」(関係者)と辛口評価だ。
宮内庁次長には、事務次官経験者が各省の顧問などを経て就任する例が多く、
西村氏の「官邸直送」は異例。警察出身者の起用は22年ぶりで、
同じく警察出身の杉田氏の意向が反映されたとの見方がもっぱらだ。
西村氏は、来月から始まる「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の事務局に宮内庁を代表して参加する。 
ただ、官邸サイドの思惑通りに事態が進むかは不透明だ。
安倍晋三首相は政府内の検討について「期限ありきではない」としているが、
風岡氏は21日の記者会見で「できるだけ優先的に対応していただきたい」と述べ、ことさら検討をせかした。
別の政府関係者は「人を代えたらうまくいくとは限らない」との見方を示した。(2016/09/25-14:46)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092500057&g=pol

平成30年11月に大嘗祭を挙行へ 通常国会で法整備不可欠に
2016.10.16 01:30
天皇陛下の「お気持ち」ご表明を受け、政府は、天皇陛下から皇太子さまへの皇位継承に伴う重要な儀礼である
「大嘗祭(だいじょうさい)」を平成30年11月に執り行う方向で検討に入った。
準備に1年近くかかるため、来年(29年)の通常国会で皇室典範改正を含む法整備を行わねば間に合わなくなる。
17日に始まる有識者会議でも論点の一つとなる見通し。
天皇陛下は8月8日に公表された「お気持ち」のビデオメッセージで
「2年後には平成30年を迎えます」などと語り、
在位30年を節目としての「生前退位」をにじませられた。
退位に伴う皇太子さまへの皇位継承でもっとも重要となる大嘗祭は、天皇が即位後初めて行う新嘗祭を指す。
その中心的儀礼である「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」では、
天皇が「悠紀殿(ゆきでん)」と「主基殿(すきでん)」で自ら新穀を供え、
神々とともに食し、五穀豊穣に感謝するとともに、国家・国民の安寧を祈念する。
これにより「神格」を得て完全な天皇になるとされる。
この前に行われる「即位の礼」は、皇位継承を内外に示す国事行為で、外国王室の戴冠式にあたる。
大嘗祭の時期は、戦前に皇位継承に関する法令を定めた「登極令」(昭和22年廃止)に
「即位ノ礼及大嘗祭ハ秋冬ノ間ニ於テ之ヲ行フ」とある。
天皇陛下が平成2年11月22、23両日に大嘗祭を執り行った際も登極令を踏襲された。
大嘗祭を行うには、新穀を育てる特別の水田(斎田)2カ所を準備する必要があり、
同じ年の2~3月に亀卜(亀甲を用いた占い)で斎田を決める「点定の儀」が行われる。
斎田は京都以東から「悠紀田」を、京都以西から「主基田」をそれぞれ選定する。
平成の大嘗祭では、悠紀田が秋田県五城目町で、主基田は大分県玖珠町で選ばれた。
天皇崩御を受けて、皇太子が即位する際は、崩御直後に三種の神器を受け取って即位(践祚)し、1年間喪に服す。
即位の礼や大嘗祭の準備を進めるのは喪が明けた後となる。
このため、大正天皇の即位の礼と大嘗祭が営まれたのは大正4年11月、
昭和天皇の即位の礼と大嘗祭が営まれたのは昭和3年11月だった。
現行の皇室典範は連合国軍総司令部(GHQ)占領下の昭和22年、大幅に改ざんされ、
皇室の主要儀礼は憲法20条(政教分離)に抵触するとして国家から切り離された。
このため、平成の即位の礼に際し、海部俊樹内閣(当時)は平成元年12月の閣議口頭了解で、
大嘗祭を「皇室の長い伝統を受け継いだ、
皇位継承に伴う一世に一度の重要な儀式」としながらも、国事行為ではなく皇室行事とする見解を示した。
大嘗祭の費用も皇室活動に伴う公的経費「宮廷費」から支出された。
宮内庁によると、平成2年11月12日に皇居で行われた「即位礼正殿の儀」には、約160カ国の祝賀使節を含め
内外から2480人(うち外国人474人)が参列した。
大嘗祭では22日の「悠紀殿供饌(ぐせん)の儀」には727人、23日の「主基殿供饌の儀」には520人が参集した。
http://www.sankei.com/premium/news/161016/prm1610160031-n1.html